小島慶子「日本の男女格差は過去最低の121位、それでも『女尊男卑』の声は何ゆえ」 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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小島慶子「日本の男女格差は過去最低の121位、それでも『女尊男卑』の声は何ゆえ」

連載「幸複のススメ!」

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小島慶子AERA#小島慶子
小島慶子(こじま・けいこ)/エッセイスト。1972年生まれ。東京大学大学院情報学環客員研究員。近著に『幸せな結婚』(新潮社)。『仕事と子育てが大変すぎてリアルに泣いているママたちへ!』(日経BP社)が発売中

小島慶子(こじま・けいこ)/エッセイスト。1972年生まれ。東京大学大学院情報学環客員研究員。近著に『幸せな結婚』(新潮社)。『仕事と子育てが大変すぎてリアルに泣いているママたちへ!』(日経BP社)が発売中

12月17日に発表された男女格差指数、日本は対象153カ国中121位で過去最低を記録。女性の政治参画の停滞が順位に影響した(AERA 2019年12月30日-1月6日合併号より)

12月17日に発表された男女格差指数、日本は対象153カ国中121位で過去最低を記録。女性の政治参画の停滞が順位に影響した(AERA 2019年12月30日-1月6日合併号より)

 タレントでエッセイストの小島慶子さんが「AERA」で連載する「幸複のススメ!」をお届けします。多くの原稿を抱え、夫と息子たちが住むオーストラリアと、仕事のある日本とを往復する小島さん。日々の暮らしの中から生まれる思いを綴ります。

【図を見る】12月17日に発表された男女格差指数はこちら

*  *  *
 111、114、110、121。世界経済フォーラムが毎年12月に発表するグローバル・ジェンダー・ギャップ指数(GGGI)の日本の順位の推移です。GGGIは経済・教育・健康・政治の4分野での男女格差を分析して算出した指数。国別に比較したランキングが毎年発表されます。日本は2019年の調査対象153カ国中121位で、先進7カ国の最下位をキープしています。毎度のことながら、政治・経済分野での男女格差が大きいのが特徴です。政治に至っては153カ国中144位。9月の内閣改造まで女性閣僚は1人だけ、女性国会議員も衆議院で約1割、参議院でも約2割ですから、当然の結果とも言えます。

 ちなみにランキングで一つ上の120位はアラブ首長国連邦。インドが112位、韓国は108位、中国は106位です。トップ3は、1位アイスランド、2位ノルウェー、3位フィンランド。私の家族が暮らしているオーストラリアは44位でした。

 Yahoo!ニュースがこのニュース記事をツイートすると、いや日本はむしろ女尊男卑だとか、女性の努力が足りないからだなどの、男性のものと思われるリプライがたくさんつきました。匿名で即座にこんなことを書き込む人がいるのを見ても、この社会の女性に対する冷たい眼差しがよくわかります。男性のいら立ちや嫉妬は「女はいいよな、長時間労働が当たり前で無職だと無能扱いされる男と違って、働かなくても差別されないのだから」という被害感情の表れかもしれません。そのいら立ちを経営者や政治家に向けるのではなく、女性をたたいて憂さ晴らしをするしかない惨めな現状は、日本の男性の幸福度の低さにも表れています。こんな社会に誰がしてるんだよ、と本当は男女が一緒に言えるはずなのに。ののしる相手を間違えないで、現実を冷静に見てほしいです。

AERA 2019年12月30日号-2020年1月6日合併号


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小島慶子

小島慶子(こじま・けいこ)/エッセイスト。1972年生まれ。東京大学大学院情報学環客員研究員。近著に『幸せな結婚』(新潮社)。共著『足をどかしてくれませんか。』が発売中

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