なぜ東洋大は都心回帰をいち早く実現? 鍵は意思決定力と職員力 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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なぜ東洋大は都心回帰をいち早く実現? 鍵は意思決定力と職員力

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小柳暁子AERA
立命館大学/西川幸穂常務理事(総務担当)。広報課、人事部等を経て現職。「教職協働は教員の業務軽減だけでなく新たな大学像を作る基礎になります」(撮影/写真部・小山幸佑)

立命館大学/西川幸穂常務理事(総務担当)。広報課、人事部等を経て現職。「教職協働は教員の業務軽減だけでなく新たな大学像を作る基礎になります」(撮影/写真部・小山幸佑)

職員が充実している大学は科研費を集めやすい(AERA 2019年10月21日号より)

職員が充実している大学は科研費を集めやすい(AERA 2019年10月21日号より)

職員が充実している大学は資産運用力が高い(AERA 2019年10月21日号より)

職員が充実している大学は資産運用力が高い(AERA 2019年10月21日号より)

「安定した入試志願者の確保が優秀な学生の獲得につながりますので、当面の間、都心回帰というキャンパス戦略を続けていく考えです」

 なぜ意思決定が速く、他大学に先んじて動くことができるのか。東洋は1988年に塩川正十郎元財務大臣を理事長に迎えて以降、政官界出身者が外部理事に就くことが多いという特徴がある。現在の福川伸次総長は通商産業省(現・経済産業省)出身、安斎隆理事長は日銀出身。理事には元資源エネルギー庁長官、元外務省外務審議官といった顔ぶれが並ぶ。

「大学業界の中では意思決定は速いと思います。外部理事に産官学のそれぞれの視点でマネジメントに優れた方をお呼びしたということが一つ。教員も協力的ですし、4年ごとに学部の改組をしていることもあり、事務局もすぐ動ける機動力があります」(笠原理事・事務局長)

 そんな東洋は職員採用にも特色がある。大学職員は自学出身者が多い傾向があるが、同大は自学出身者と非出身者で半々、男女も半々という採用をここ十数年続けている。

 東洋大学国際部国際課の八町慶子課長補佐は、部長、課長ともう一人の課長補佐とともに37人の国際課職員を率いる。

「国際課は中途採用の職員が多く、海外での就労経験や青年海外協力隊など、いろいろなバックグラウンドを持ったスタッフが集まっています」

 八町課長補佐自身も、アメリカ留学、他大学職員を経ての入職だ。同大がスーパーグローバル大学に選定後、国際課の業務は飛躍的に増えてスケールも大きくなった。以前は日本語学校を経て入学する留学生が多かったが、英語学位プログラムができたため日本語が分からないまま入学する留学生もいる。そうした学生の生活面のサポートも職員の仕事だ。

 文部科学省の「留学生就職促進プログラム」に関東の私立大学で唯一採択されており、留学生が日本国内で就職するためのインターンシップツアーの実施やビジネス日本語講座の開講などを行っている。留学生の国内就職先としては金融、メーカー、教育業等、日本の学生同様幅広い業界に実績があるという。

「海外の日本留学フェアなどに出展して、東洋大学のプロモーションをするのですが、フェアに来るのは日本文化などに興味があるといった高校生。でも実際に留学生として日本に来て東洋大学で勉強してもらい、日本で就職してもらえたりするとうれしいです」(八町課長補佐)

(編集部・小柳暁子)

AERA 2019年10月21日号より抜粋


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