現役女子高生ラッパー玉名ラーメン 忘れたくない思いを音に残す (1/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

現役女子高生ラッパー玉名ラーメン 忘れたくない思いを音に残す

このエントリーをはてなブックマークに追加
岡村詩野AERA#AERAオンライン限定
玉名ラーメン(本人提供)

玉名ラーメン(本人提供)

2作目のEP「organ」(本人提供)

2作目のEP「organ」(本人提供)

 玉名(たまな)ラーメンというアーティストがいる。本名は公開していないが、東京に生まれ東京に暮らす、まだあどけなさを残した18歳の現役女子高生だ。

【単なる女子高生ラッパーじゃない! 玉名ラーメンのEPはこちら】

 1年前はほとんど知られざる存在だった。今年に入り、積極的に作品を発表するようになってから、多くのミュージシャン、ライター、編集者らが注目するようになり、生演奏の場に呼ばれる機会が増えた。この夏も引っ張りだこの人気で、これから間に合う公演だけでも、新木場スタジオコースト(8月25日)、渋谷WWW X(8月30日)など東京都内の人気のライブハウスで開催されるイベントに出演することが決まっている。

 彼女はラッパーと紹介されることが多いが、そのパフォーマンスや作品は一般的なイメージのラッパー、ヒップホッパーの域からはみ出たもので、どちらかというとポエトリー・リーディング(朗読)にも似た側面がある。自力で覚えたPCの音楽制作ソフト(Garage Band)を駆使して作るバック・トラックに、自作の日本語詞を乗せて完成させた曲は、一聴すると少し寂しげで翳(かげ)りのあるタッチだが、聴く人の遠い記憶をゆるやかに喚起し、目の前にある風景を鮮明に脳裏に刻みつけていく。矛盾した言い方だが、まるで夢を見ながら覚醒していくような歌、音楽なのだ。

 自ら音楽を作り始めたのは高校に入ってから。もともと言葉を編み出すこと、歌うことに自覚的だったことから、学校の合間や移動時間に詩を書くようになったという。そこから、今度はラップの自由なスタイルに惹かれ、楽器も機材もロクに触ったことがなかったが、見よう見まねでトラックを作って自らラップするようになっていった。

 影響を受けた音楽、アーティストは特にいない。よく知らない国の音楽や、よく知らないアーティストの投稿動画をYouTubeで観るのが好きで、そこから刺激を受けているという。近年、CDなどの独立した音盤ではなくYouTubeをプラットフォームにして音楽を制作する若い世代は少なくないし、作品をまずはインターネット上で発表するアーティストも増えている。


トップにもどる AERA記事一覧

続きを読む

関連記事関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加
あわせて読みたい あわせて読みたい