若林史江(わかばやし・ふみえ)/投資アドバイザー。20歳で株のトレード生活を始め、メディアデビュー。TOKYO MXのテレビ番組「5時に夢中!」の月曜レギュラーを務め、マツコ・デラックスと共演。首都圏・関西を中心に行う投資セミナーは常に満員。近著は『100円つみたて投資入門(宝島社)』(写真/本人提供)
若林史江(わかばやし・ふみえ)/投資アドバイザー。20歳で株のトレード生活を始め、メディアデビュー。TOKYO MXのテレビ番組「5時に夢中!」の月曜レギュラーを務め、マツコ・デラックスと共演。首都圏・関西を中心に行う投資セミナーは常に満員。近著は『100円つみたて投資入門(宝島社)』(写真/本人提供)
少額で始められて銀行引き落とし可、一度始めたらほったらかし……と、手間のかからない純金積立は初心者にもおすすめ 
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 長期投資が前提の金投資は、リタイア後に使う予定でゆっくりコツコツ積み立てるのがおススメ。では、過去20年間に純金積立をしていたら実際いくらになっていたのか? 7月13日(土)発売のアエラ別冊『AERA with MONEY 毎月3000円で純金投資』では、2000年以降の足掛け20年に純金積立をしていたら……という前提で5年ずつ期間を区切り、手数料込みで完全シミュレーションした。すると、一番増えなかった5年間でも利回り換算すると年1.62%。一番増えた5年間は、なんと6.15%(5年で30.75%!)に。これは老後資金を増やす手の一つとして有効ではないか?

【純金積立でおさえておきたい4つのポイントはこちら!】

■老後資金に純金積立が効く

 金融庁金融審議会により公表された、「夫婦の老後資金が公的年金以外に2000万円必要」という試算付きの報告書はよくも悪くも話題になった。「年金を返せ」と訴えるデモまで勃発。麻生太郎金融相はこの報告書を「正式なものとして受け取らない」と表明したが、私たちの老後資金に関する不安は消えない。

「金融の専門家やマネー雑誌で『老後資金が2000万円、もしくはそれ以上足りない』と言われ始めたのは昨日今日の話ではありません。個々の事情にもよりますが、日本人全員が、年金だけで老後は安泰とは言い切れませんよね。老後の資産運用は早めに始めたほうがいいと思います」

 と語るのは、投資アドバイザーの若林史江さん。資産運用は株や投資信託などさまざまな方法があるが、運用資金の一部を金に投資するのは、リスクを分散するという点でもおすすめだという。

 とはいえ2019年7月現在、金の税込み小売り価格は1グラムあたり5000円台で推移。10グラムで約5万円。1キロの延べ棒(金地金)は500万円以上にもなる。

「普通の人にはなかなか手が出ない金額です。高額な金はコツコツ少額資金で積み立てるのがベスト。金に関しては貴金属会社などが提供している『純金積立』のサービスが充実しています。純金積立なら、月々3000円程度の少額資金から手軽に金を買い続けることができる。毎月決まった金額を購入することで、価格が高いときは少なく、価格が安いときはたくさん金を買えるので、高値づかみの心配もありません」(同)

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直近20年を5年ずつに分けると