山本太郎参院議員の「れいわ新選組」が1億円を超える寄付を集め注目されている。党名や、消費税廃止など眉唾にも見える公約に込めた真意とは。
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──「れいわ新選組」を立ち上げて約2カ月。多額の寄付が集まっていますが、手応えは。
現時点で1.8億円が集まりました。(参議院議員選挙までに)3億円に届くとみています。私の6年間の通信簿という意味合いもあるかもしれませんが、山本太郎が特別だから寄付して下さっているのではなく、「今の政治が信用できない」、「与党にも野党にも自分の意志を託せない」という人がこれだけいるんだと思っています。大政党に比べると現状ではまだ十分に戦える数字ではありませんが、参院選には10人は擁立したいと思っています。
──会見では10億円という目標も掲げていました。
10億は、衆参同日選になった場合、各選挙区の選挙にかかるお金を合計するとそれぐらいになるという見通しの数字です。こんなにお金がかかるんだという、今の選挙制度の歪み、参入障壁をみなさんにお伝えするための数字でもありました。
──党名の意味は。
短い時間でどう党名を浸透させるかを考え、新元号の「令和」と、どの世代でも知っているグループ名の「新選組」を組み合わせただけです。同じぐらい有名なグループ名でも、私が「SMAP」と名乗ったら訴えられますから。それ以上の思いはありません。漢字ばかりで堅すぎるのと、新撰組の血なまぐさいイメージを弱めるために、正式表記は「れいわ新選組(肉球)」にしました。肉球を付けると何でも可愛くなる。「安倍晋三(肉球)」。ほらね(笑)。誰かに相談したら反対されるから、自分一人で決めました。
──なぜ野党共闘に参加せず「新党立ち上げ」なのですか?
野党が塊になり、有権者にAかBかの選択肢を示すべきだという小沢一郎先生の考えには100%賛成です。だから、野党がもっと早く塊になれていたら、裏方としてそこに参加したと思う。でも、実際にはそうならなかった。私が議員になって6年、自民党は特定秘密保護法、共謀罪(テロ等準備罪)、安保法制、TPPなど様々な問題ある法案の審議を強引に進め、世論調査でも反対の声が多かった。けれども、選挙となると必ず、野党が負けてしまう。