吉田輝星がダルビッシュや大谷と同じスター街道に? 「あまり見たことがない直球」の実力 (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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吉田輝星がダルビッシュや大谷と同じスター街道に? 「あまり見たことがない直球」の実力

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坂名信行AERA
12日の広島戦。投球フォームのバランスに気をつけ、5回まで84球でしのいで初勝利。13日に登録抹消されたが、体調に問題はなく、チームの予定通りだ(C)朝日新聞社

12日の広島戦。投球フォームのバランスに気をつけ、5回まで84球でしのいで初勝利。13日に登録抹消されたが、体調に問題はなく、チームの予定通りだ(C)朝日新聞社

 昨夏、金足農高で秋田勢103年ぶりの甲子園準優勝に導いたスター投手のプロ初先発とあって、3万3千人が詰めかけた12日の札幌ドーム。日本ハムのドラフト1位新人の吉田輝星(18)は、広島相手に5回1失点で勝った。高卒新人の初登板先発勝利は2015年の安楽智大(楽天)以来で、ドラフト制の導入後では17人目。晴れ舞台で見せたのは投手としての才能だった。

 吉田は「雑草魂」「闘志」といった言葉を好む熱い男。昨夏の甲子園の決勝でかぶった帽子のつばには「マウンドは俺の縄張り 死ぬ気の全力投球」と書くほど。ただ、初めてのプロのマウンドでは冷静だった。

 一回、先頭の長野に安打を許した直後から見られた。セットポジションに入った後の静止が長い。打者はじれ、走者もスタートを切りづらくなる。自分のペースを作ろうと落ち着いていた。1死満塁のピンチを背負ったが、そこから度胸満点の熱い男が顔をのぞかせる。「ストレートで押して打たれたらしょうがない」。西川を直球だけで3球三振。磯村を三ゴロに抑え、無失点で切り抜けた。

 4番鈴木の分析は、吉田の直球が独特だったことを物語る。 「あまり見たことがない直球。きれいに来るボールがあったり、まっスラ気味に来たりするのもあって難しい」

「まっスラ」はまっすぐ(直球)を投げたが、勝手にスライダーのように変化するボールのことで、吉田自身も意図して投げていない。

 昨年、各球団のスカウトへの取材では直球だけでなく、フィールディングの良さなど総合的な評価は高かった。ただ、身長175センチとプロ野球選手としては小柄。「伸びしろがあるのかどうか」「まとまっている」という声もあった。外れ1位で、日本ハムの単独指名になった理由の一つだと言える。

 育成に定評のある日本ハムの基本方針は「スカウティングと育成で勝つ」。最も優れたアマチュア選手を獲得して経験を積ませ、一流に育ててきた。交流戦でデビューする構想は青写真として描かれていたと言っていい。1月の新人合同自主トレからの半年、球団の吉田に対する身体的な評価は、ほかの新人と比べても「強い」。高校時代、雪の中を走り込んできた下地がある。走る能力が高く、練習量もこなせる丈夫な体で回復力も高いと判断していた。


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