しいたけ./占師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「VOGUE GIRL」での連載「WEEKLY! しいたけ占い」でも人気
しいたけ./占師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「VOGUE GIRL」での連載「WEEKLY! しいたけ占い」でも人気
※写真はイメージ(gettyimages)
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 AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。

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Q:電話が嫌いです。店の電話が鳴るたびに、びくっとしてしまいます。対面での接客はいいのですが、電話は相手の顔が見えないし、声が小さくて聞こえにくいときがあったりもするので、なんだか緊張してしまいます。どうしたら克服できますか。(男性/接客業/26歳/しし座)

A:ちょっとかわいいお悩みですね。電話が苦手。こういう方、今すごく増えていると思うし、僕自身も苦手です。知らない番号からかかってくると、ネットで調べたりしちゃいます。

 電話っていきなり自分のプライベートに侵入される感じなんです。メールはワンクッションありますよね。メールを開くか開かないか、いったん自分のコントロール下に置ける。だからOKなんです。「読んでやるか」みたいな感じで開けるから。でも電話は「はい、取って!」っていきなり近い距離に入ってくる。それが苦手ですね。

 これにはファンファーレ作戦というのがあります。

 先日、漫画家の海野つなみ先生とお会いする機会があって、「やる気がないときどうするか問題」を話したんですね。僕の場合は「笑っていいとも!」のBGMを脳内で流す。♪お昼休みはウキウキウォッチング、って脱力した状態のタモリさんが出てくる、あれ。そうすると、あのマイペースさでいろいろできる気がしてくる。海野先生の場合はそれがNHK大河ドラマ「いだてん」で最初にかかるファンファーレなんですって。

 電話が鳴ったら脳内ファンファーレで対抗するのはどうでしょうか。ファンファーレが鳴ると、スイッチが入って別人格になれるんです。僕の場合はタモリさん。で、仕事で喋らないといけないときとかも、なんとかこなせてます。

 電話が苦手な人って、プライベートでだらしない格好でコンビニにいるときに知り合いに会ったりすると、心臓の動悸がすごいんです。会社の同僚を休日に発見しても、絶対話しかけないで逃げる。戦闘態勢じゃないときに予想外のものが来ると、怯えちゃうんですね。電話も戦闘態勢にならないと取れないものです。

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しいたけ.

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しいたけ./占い師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「しいたけ. 公式サイト」では月刊占いやコラムを連載中。 https://shiitakeofficial.com/

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