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「もう日本には行けない」海外の若者離れ進む? 新在留資格に課題

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澤田晃宏AERA
4月から試験が始まるには3業種のみ(AERA 2019年3月25日号より)

4月から試験が始まるには3業種のみ(AERA 2019年3月25日号より)

 昨年秋から日本に留学を希望する外国人の留学ビザの交付が厳格化された。多くの業界が人材不足に悩まされる中、留学生は貴重な労働力だっただけに大きな痛手だ。注目される新しい在留制度は、開始が遅れているうえに課題も多い。

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 留学生の代わりに期待されるのが、4月から施行される新たな在留資格「特定技能」だ。原則海外で行われる技能試験と日本語試験に合格すれば、5年間の在留資格が与えられる制度で、政府は14業種を対象に、5年間で約35万人の受け入れを見込んでいる。ただ、実際に4月から試験が実施される予定なのは、3業種だけだ(表参照)。

 新制度を歓迎する声ばかりでもない。千葉県を中心に和食チェーン「はな膳」などを展開するグリーンダイニング(船橋市)は18年、初めて外国人の採用に踏み切った。例年、十数人は採用していた高校生が採れなくなったからだ。ベトナムから技能実習生で13人、大卒者に出される技術・人文・国際ビザで6人を採用した。

 実は、技能実習生には制約が多い。「調味加工品製造」の技能実習生の場合、煮魚はつくれても刺し身はダメ。実習生を監理する監理団体への管理費は月5万円かかり、人件費も高卒新人より高くなる。同社の人事担当者は「それでも技能実習生に魅力を感じている」と話す。最大の理由は、転職が認められていないことだ。

「真面目で仕事の習得も早い。何より、早期離職の多い日本の高卒と違い3年間は働いてくれるのが魅力だ。同時期に大卒のビザで採用した6人中、2人は転職した。技能実習の後に特定技能に移行することは歓迎するが、最初から転職ができる特定技能での採用には抵抗がある」

 東南アジアの若者に日頃から接している日本語学校や監理団体も、「特定技能」制度に懐疑的だ。政府は特定技能の半数は技能実習からの移行を想定しているが、残りは一から育てることになる。外国人対象の人材派遣会社幹部はこう話す。


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