※写真はイメージです(写真:gettyimages)
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投資」と聞くと多く人にとって馴染みがないだけにハードルが高い。生活に身近な「おつり」で手軽にできたとしたらどうだろう。実はそんな投資サービスが動き出している。節約アドバイザーの丸山晴美さんに実情を聞いた。

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「おつり投資」とは、買い物のつり銭が自動的に運用されるサービスだ。登録したクレジットカードや電子マネーの利用で発生したおつり(利用金額の端数)を毎月まとめて投資してくれる。

 おつり投資サービスの代表格が「トラノコ」というスマホアプリ(月額利用料300円)。運営会社のトラノテックをはじめとする4社が立ち上げた「リアルおつり投資」プロジェクトは、金融庁による「フィンテック実証実験ハブ」の支援案件に選ばれた。試験的1号機の「おつり投入ボックス」は丸の内センタービルに今春設置予定。

 おつり投資普及のため、大手コンビニも立ち上がった。1月31日、セブン-イレブンにATMを設置するセブン銀行がトラノテックに20億円を出資、持ち分法適用会社として提携した。

「5円以上1円刻みという、まさに小銭で投資できるのが、おつり投資のメリットです。忘れた頃に増えているパターンを願って始めてみては」(丸山晴美さん)

 たとえ5円でも投資が怖いという人は、「しらたま」や「フィンビー」などの貯金アプリを試してみよう。目的や目標金額、ルールを設定すると、それに沿ってコツコツ貯められるサービスだ。2019年1月11日時点で「フィンビー」を通じた累計貯金額は30億円に達している。(ジャーナリスト・大西洋平、編集部・中島晶子)

AERA 2019年2月25日号

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大西洋平

大西洋平

出版社勤務などを経て1995年に独立し、フリーのジャーナリストとして「AERA」「週刊ダイヤモンド」、「プレジデント」、などの一般雑誌で執筆中。識者・著名人や上場企業トップのインタビューも多数手掛け、金融・経済からエレクトロニクス、メカトロニクス、IT、エンタメ、再生可能エネルギー、さらには介護まで、幅広い領域で取材活動を行っている。

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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。アエラ増刊「AERA Money」も担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などマネー関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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