ただ、NISA口座を利用して米国株に投資した場合、日本国内ではそもそも配当が非課税扱い。そのため、二重課税とは見なされず、海外で課税された分は取り戻せないので注意しましょう」(松浦さん)

 米国の株価指数には、超優良な米国の企業30社を集めた「ダウ工業株30種平均」(「NYダウ」ともいう)、全米の優良企業500社の株価で構成される「S&P500」、ハイテク企業が集まる「ナスダック総合指数」という3大指数がある。

 これら3大指数は2018年10月にそろって過去最高値を更新するなど、長期にわたって右肩上がりだ。いまだに1989年につけた3万8957円の史上最高値を更新できない日経平均株価と比べると、パフォーマンスには雲泥の差がある。

 米国株がそれほど高くない金額で買えるなら、何を買ってみようか……とビギナーが考えた際、銘柄選びはどうするか?

 あまり難しく考えず、「大きくて有名なところを、試しに!」というスタンスでもかまわない。会社の規模は時価総額(株価×発行済み株式数で計算)で見るのがわかりやすい。

 時価総額の大きい順にランキングしてみると、1位はiPhoneやiPadでおなじみのアップル。日本円に換算すると、100兆円以上! 日本一の時価総額といえばトヨタ自動車だが、トヨタは約22兆円。アップルはトヨタの5倍なのである。規模としては世界一だ。

 2位以降も、ウインドウズでおなじみのマイクロソフト、通販を愛用する人が増え続けているアマゾン・ドット・コム、検索エンジンで超有名なアルファベット(Google)。

 株式投資では、会社が倒産すると資産がゼロになってしまうが、このあたりの大企業なら簡単につぶれることはなさそうだ。(経済ジャーナリスト・木村慎一郎、伊藤雅浩) 

※アエラ増刊『AERA with Money 毎月5000円でつみたて投資!』の記事に加筆・再構成