AERA 2018年7月30日売り表紙に俳優・田中圭さんが登場
AERA 2018年7月30日売り表紙に俳優・田中圭さんが登場

 座長を務めたドラマ「おっさんずラブ」が話題を呼び、メディアに引っ張りだこの俳優・田中圭さん。今季の新ドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」では、「おっさんずラブ」の春田創一とは違ったシビアな上司を演じるが、芝居に寄せる思いを聞いた。

*  *  *

──ドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」では、ケースワーカーをまとめる上司役を演じます。生活保護のイメージは変わった?

田中:僕自身の撮影がまだ2日目なので……。元々、生活保護に対するこれといったイメージはないです。子どものころに生活保護を受けている人たちが身近にいたので。ドラマを通して、自分の中でどう変わっていくのかなと思います。

──今回演じる京極は、お金にシビアな上司ですが、田中さんだったらできそう?

田中:僕は無理ですね。京極はすごくちゃんとしている人なんですけど、僕はちゃんとしてないんで(笑)。

──「おっさんずラブ」で演じた春田とは違ったタイプの役。役には入り込むタイプですか?

田中:あまり役に入り込んでいるというわけでもないような、かといって冷静というわけでもないような……。基本的には冷静な自分がいるんですが、その自分が消える瞬間が好きです。

「おっさんずラブ」では、冷静もなにも、何も考えないで芝居ができればいいな、と。何をしても自由な現場で、役者に預けられている空間を、スタッフのみんながその芝居の熱を残さず受け取ってくれた感覚です。

 僕、小心者で、空気を読むタイプなので、自分が「こうやりたい」という表現があっても、「相手のお芝居がこうだから、自分はこうした方がいいだろうな」とか「監督がほしいのはこうだろうな」というのが無駄にわかってしまうんです。

 ただ「おっさんずラブ」では、自分が座長だったこともあって好きにやらせてもらえる環境だった。あの現場じゃなくてあれをやったら怒られる(笑)。恵まれていたと思います。

次のページ