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これだけある、フリーランスのリスクを軽減する支援策や制度

渡辺豪AERA#働き方
二子玉川のコミュニティー型賃貸マンションの共用リビング。居住者の交流の場としてさまざまな演出が施されている=東京都世田谷区(撮影/倉田貴志)

二子玉川のコミュニティー型賃貸マンションの共用リビング。居住者の交流の場としてさまざまな演出が施されている=東京都世田谷区(撮影/倉田貴志)

 一方、30代の10年間、クラウドワークをしながら世界各地をめぐったITエンジニアの男性(40)は、将来の経済不安を打ち明ける。

「国民年金の未納期間も長く、老後は心配です。妻とは、そろそろ子どもが欲しいね、と話していますが、これからの人生設計は慎重にならざるを得ません」

 男性は昨年12月に帰国後、ライフプランナーに行く末を相談した。しかし、提示されたのは、退職金が入ることを前提にしたアドバイスばかり。今後もフリーランスを続けることを告げると、勧められたのは「財テク」だった。これを受け、複数の投資信託を円建てとドル建てで保有した、と男性は言う。

「なるべくリスク分散し、低リスクの商品を選びましたが、元本保証はないので不安をぬぐえません」

 失業手当や退職金もないフリーランスは「体が資本」。だからこそ、できるだけリスクを避けられる制度を賢く活用したい。

 その一つが、中小機構の小規模企業共済制度だ。1965年に創設された小規模事業主向けの退職金積立制度だが、もちろんフリーランスも利用できる(法人などと常時雇用関係にある人は加入できない)。

 現在の利回りは約1%。掛け金が月額1万円の場合、5年間納付すれば62万1400円(掛け金合計は60万円)、20年間だと278万6400円(掛け金合計は240万円)。個人事業を廃止する場合に、この共済金を受け取ることが可能だ。受け取りには、全ての事業の廃業届が必要となる。一方、65歳以上で180カ月以上納付した人は、仕事を続けていても共済金の受給権が得られる。ただ、このときの共済金額は、掛け金月額1万円を20年間納付すると、265万8800円で廃業時よりも低くなる。

 この制度の利点は、確定申告の際、掛け金の全額が所得控除の対象になること。掛け金は月額1千円から7万円。500円刻みで変更も可能だ。また、共済金については、退職所得控除扱い(一括受け取り)となる。


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