年の差ママ友コミュニティーでうまく生きていく術はあるのだろうか。コミュニケーション講座などを行うダイレクトコミュニケーションの講師で臨床心理士の杜岡万弓さんは、こうアドバイスする。

「アラフォーの方々は若いママよりも人生経験豊富で、人を見る目も養ってきていると思います。ママ友の輪の中で、じっくりと周りを見て、どの人となら話が合いそうか見極めることから始めましょう。あまりグイグイと距離を縮めると、後でトラブルになることもあります」

 よりよい交流をもつためには、若いママたちの話題にも耳を傾けて、話の引き出しを増やしておくことも勧める。

「自分の知らないアニメやアイドルの話でも、情報として聞いて話題の引き出しにしまっておきましょう。“そんなの知らない”という態度でいると、相手は心を開いてくれません」

 ママ友との関係が複雑なところは、ママ同士の交流で終わらない点にある。ママ友との関係が子ども同士の関係にも影響を及ぼすからだ。

「ママ同士のコミュニケーションができていれば、子ども同士のトラブル時にも役立ちます」

 と杜岡さん。前出のおもちゃの話などは、「ごめんね◯◯ちゃん。すぐに返すね」と、相手の子どもにフォローを入れてあげるといいという。

「若いお母さんからは『この人はちゃんと対応してくれる』と安心してもらえるはずです。ママ同士の気が合う、合わないだけではなく、子どものために他のお母さんとのつながりを保つという考え方も忘れずにいてください」

(ライター・宮本さおり)

AERA 2018年6月25日号より抜粋