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スマホ決済の普及で問われる「個人情報の扱い」 欧州で規制強化の動きも

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岩田昭男AERA
スマホのアプリでバーコードを読み取り、ネット上で決済する(写真:時事)

スマホのアプリでバーコードを読み取り、ネット上で決済する(写真:時事)

沖縄の空港内にある免税店では、中国のスマホ決済「アリペイ(支付宝)」が使えることを示す看板を掲げていた(photo Imaginechina/時事通信フォト)

沖縄の空港内にある免税店では、中国のスマホ決済「アリペイ(支付宝)」が使えることを示す看板を掲げていた(photo Imaginechina/時事通信フォト)

スマホ決済のしくみ(AERA 2018年6月4日号より)

スマホ決済のしくみ(AERA 2018年6月4日号より)

EUで個人情報保護を強化(AERA 2018年6月4日号より)

EUで個人情報保護を強化(AERA 2018年6月4日号より)

 出遅れた日本でも○○ペイという名のスマホ決済が盛り上がってきた。だが消費者は、購入履歴などが蓄積されていると気づかない。欧州では新規制で、個人情報の管理が徹底される。個人情報を取り巻く現状を消費生活ジャーナリスト・岩田昭男氏がリポートする。

【スマホ決済のしくみを図で解説!】

*  *  *
 経済産業省の「キャッシュレス・ビジョン」によると、2015年の世界のキャッシュレス決済比率(現金に対するクレジットカードや電子マネーの利用比率)では、日本は18.4%。米国45.0%、中国60.0%、韓国に至っては89.1%と、主な国々は割合が高く、日本だけが大きく引き離された。

 要因としては、お金をめぐる環境が大きく影響している。(1)日本は外国に比べて治安がよく、強盗被害に遭うことが少ない。夜、女性が繁華街を一人で歩ける安心な国であることは有名だ(2)銀行のATMがコンビニを含め街中のいたるところにある。口座にお金が残ってさえいれば、いつでも自由にお金をおろすことができる(3)紙幣や硬貨がきれいで手に取りやすい。紙幣は単にきれいなだけではなく、芸術的な美しさがある(4)偽札が少なく、日本の貨幣および制度に対する信頼感がある。

 20年には東京オリンピックが開催され、世界各国から4千万人以上の人々がやってくると見込まれる。キャッシュレス比率を高めておかないと、せっかく来た人たちも、手持ちのクレジットカードやプリペイドカード、電子マネーが使えず、「結局日本では買い物ができなかった」ということになりかねない。そうなると、日本の評判はがた落ちである。

 こうした状況に危機感を覚えた日本政府は、今年4月にそれまで計画していた「27年のキャッシュレス比率40%」という目標を2年前倒しして、25年までに実現すると改めた。将来的には、世界トップクラスの韓国に並ぶ80%をめざすという。

 その際に、キャッシュレス化を促進する秘密兵器として期待されているのが、「スマホ」である。これまで決済というと、プラスチックのカードを使う方法が主流であったが、デジタル化の時代の要請によって、これからはスマホがその主役になるといわれている。スマホは電話機能の付いた高性能パソコンだからである。ポケットの中にしまっていても、いつもインターネットで世界につながっている。小さな筐体ながら、その計算能力は並外れていて、いろいろな可能性を持っている。


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