監禁された部屋が世界の全て 濃密な母との絆「ルーム」 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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監禁された部屋が世界の全て 濃密な母との絆「ルーム」

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中村千晶AERA

実際の事件に着想を得た作品(※写真はイメージ)

実際の事件に着想を得た作品(※写真はイメージ)

「AERA」の新連載「いま観るシネマ もう1本 おすすめDVD」。同じく新連載の「いま観るシネマ」にプラスして観ると、さらに深く楽しめるDVD作品を紹介します。

※いま観るシネマ「6歳の少女の目でアメリカのいまを描くとどうなる?『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』ショーン監督インタビュー」

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 こちらは実際の事件に着想を得た作品。若い母親(ブリー・ラーソン)と狭い部屋で暮らす5歳の少年ジャック(ジェイコブ・トレンブレイ)。いろいろ不便もあるけれど、大好きなママと暮らす日々は楽しく、この部屋がジャックの世界の全てだった。だが驚きの事実が明らかになる。ママは少女時代に男に拉致され、ジャックを産んでからもずっと、この部屋に監禁され続けているのだ──。

 映画のトーンも状況も「フロリダ・プロジェクト」とはまったく異なるが、母と子の密な絆、子どもにとって与えられた環境が世界の全てであるという感覚に、大きな共通点がある。そして一見、開放感のある「フロリダ~」のモーテルの外の世界もそんなに大きく広がっているわけではない──かもしれないのだ。

 主演のブリー・ラーソンは本作でアカデミー賞主演女優賞を受賞。息子役のジェイコブ君は「ワンダー 君は太陽」(6月15日公開)で、遺伝子の疾患を持つ少年役で評価される子役界のホープ。

「ルーム」
発売元:カルチュア・パブリッシャーズ
価格1200円+税/DVD発売中

(ライター・中村千晶)

AERA 2018年5月14日号


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