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「まさか自分が教えるとは…」英語教育で小学校教員に募る不安

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石臥薫子AERA

イーオンの小学校教員向けセミナーには、定員を上回る60人が参加した。中には自費で英会話学校に通い始めたという人もいた(撮影/編集部・石臥薫子)

イーオンの小学校教員向けセミナーには、定員を上回る60人が参加した。中には自費で英会話学校に通い始めたという人もいた(撮影/編集部・石臥薫子)

新学習指導要領では扱う英単語数が増える(AERA 2018年4月23日号より)

新学習指導要領では扱う英単語数が増える(AERA 2018年4月23日号より)

新指導要領 全面実施までのスケジュール(AERA 2018年4月23日号より)

新指導要領 全面実施までのスケジュール(AERA 2018年4月23日号より)

 大学入試改革に連動して小中高の学習指導要領が大幅に改訂された。英語はレベルが一気に上昇。英語教育とは縁がなかった小学校教員にも対応が迫られている。

【図】新学習指導要領では英単語がこんなにも増える!?

*  *  *
 3月末。東京・新宿にある英会話学校イーオンで、女性講師の明るい声が響いた。

「Let's start our English class.Are you ready?」

「イエス」

 と元気いっぱいに答えるのは小学生、ではなく小学校の先生たち60人。

 2020年度から本格化する大学入試改革に伴い、小中高の学習指導要領が大幅に改訂された。イーオンで開かれていたのは、新指導要領で正式に英語が教科となる小学校の教員向け「指導力・英語力向上セミナー」。

「教員になる段階で、まさか自分が英語を教えるとは思いませんでした。指導法は手探り状態。発音も不安です」(参加した東京都町田市の教員)

「教科になって成績をつけるとなると、保護者から『先生の英語力で、評価できるのか』と言われそう。かなりプレッシャーです」(同・大田区の教員)

 セミナーは、授業でよく使う言い回しや外国語指導助手(ALT)とのコミュニケーションの方法についてみっちり3時間。先生たちは不安を吹き飛ばすかのように、懸命に声を張り上げ、フレーズを繰り返した。

 新指導要領では、現在5、6年生を対象に年間35コマ(週1コマ)行われている「外国語活動」が3、4年生に前倒しされる。5、6年では外国語は教科に格上げされ、授業時間も年間70コマ(週2コマ)に倍増する。「外国語活動」では「聞く」「話す」が中心だったが、教科になると「読む」「書く」が加わる。大学入試改革で盛んに言われている「4技能」重視が、小学校段階から始まるのだ。

 レベルも格段に上がる。新指導要領で習得を目指す単語数は600~700語。これは、現行の中学段階の目標語彙(ごい)数の約半分に相当する。

 この4月には20年度からの全面実施に向け移行期間がスタートした。文部科学省は移行用に作成した教材『We Can!』と指導書を配布。担当者は「先生たちが、少しでも早く『教科』のイメージが持てるよう相当な力を入れて作った」(初等中等教育局国際教育課)という。


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