そんな中で先輩から学び、今も管理職として肝に銘じていることが二つあります。一つは「部下に自分と同じことは求めない」ということ。一人ひとり課題に対する取り組み方やプロセス、解は違って当然であり、そこからより良いものを吸い上げていくのが管理職。部下に自分と同じ考え方を強要してはいけないなと。二つ目は「組織の長が暗いのは罪である」。トップは苦しくても常に明るくいるべきだと思います。

18年4月時点で当社の女性管理職は私を含めて297人、全体の23.5%にまで増えています。90年代に「女性課長が誕生」と話題になっても後が続かなかったことを思うと、隔世の感があります。いまは「2020年に30%」を目標に女性管理職候補の育成に力を入れています。私たちが目指すのは「人に一番やさしい生命保険会社」。社風も保険商品も人にやさしくありたい。そのためにも女性の活躍をさらに進めていきたいですね。

(構成/編集部・石臥薫子)

AERA 2018年4月9日号より抜粋