経営者たちはどんな人物や出来事、書物が好きなのか(※写真はイメージ)
経営者たちはどんな人物や出来事、書物が好きなのか(※写真はイメージ)

 国際化やIT化など目まぐるしく移り変わるビジネス環境。経営者たちは歴史から学び、時流を読み取り飛躍してきた。そんな彼らはどんな人物や出来事、書物が好きなのかアンケートを実施した。

●アンケート設問
(1)もっとも好きな「歴史上の人物」
(2)もっとも関心がある「歴史上の出来事」
(3)もっとも好きな「歴史関連の書物」
(4)もっとも好きな「幕末・明治初期に活躍した人物」
(5)ビジネスで参考にした「歴史上の人物や出来事」

*  *  *

●東京電力ホールディングス社長 小早川智明(こばやかわ・ともあき)
(1)上杉鷹山 
米沢藩9代藩主。藩政の難しい部分に切り込み、家臣と協力して藩の立て直しをやり遂げた
(2)ガダルカナル作戦 
太平洋戦争中の西太平洋の島をめぐる戦い。現地現物経営の重要性を思い知らされる史実として教訓にしている
(3)『代表的日本人』(内村鑑三) 
時代に合わせた変革、課題解決に信念を持って挑戦する姿勢に、同じく時代の転換期に置かれた立場として大いに共感できる
(4)坂本龍馬 
立場を超えて、日本の未来を考えて行動した人物
(5)豊臣秀吉が竹中半兵衛を説得する際に使った言葉「人は人のために生きてこそ人」

●日本郵政社長 長門正貢(ながと・まさつぐ)
(1)リンカーン 
米16代大統領。南北戦争による国家分裂の危機を乗り越え、人民による民主主義の確立を図った。奴隷解放は現代のダイバーシティーに通じる
(3)『ニュー・エンペラー』(ハリソン・ソールズベリー) 
中国を建国した毛沢東と鄧小平の実話。国家経営にかかる信念、力、思想、執念、とくに建設的で前向きな鄧小平が興味深い
(4)大久保利通 
国家存亡の危機を乗り越え、新国家を建設し得た。大きな信念、緻密実行力、西郷のような派手さはないものの着実な経営力がある
(5)チャーチルによる各局面での「ネバーギブアップ」発言、鄧小平の幽閉時代の臥薪嘗胆生活、秋山真之の米国留学時代の「覚悟した勉学姿勢」

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