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進まない地方創生を専門家が分析 “失敗の典型例”から学ぶべきこと

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野村昌二AERA
JR青森駅前の「アウガ」。地域復興を目指したが、計画当初から無理があったと指摘され、経営破綻に陥った。1月からは市庁舎として再出発している (c)朝日新聞社

JR青森駅前の「アウガ」。地域復興を目指したが、計画当初から無理があったと指摘され、経営破綻に陥った。1月からは市庁舎として再出発している (c)朝日新聞社

 津軽弁で「会おうよ」の意。その名の通り、人の出入りが絶えず、地方創生の起爆剤となる、はずだった。

 JR青森駅前の一等地にそびえ立つ地下1階、地上9階建ての複合商業施設「アウガ」だ。2001年、青森市は約185億円を投じて市の地域復興を目指しオープンした。運営は、第三セクター「青森駅前再開発ビル」。

「人口減少に備えて中心市街地の都市機能を集約する、コンパクトシティーの先進例」

 新聞各紙は、アウガを全国各地で進む中心市街地衰退への対策の成功事例として取り上げた。視察も全国から相次いだ。

 ところが、経営はすぐに行き詰まる。初年度の売上高は約23億円と目標の半分以下。オープン時から赤字決算となった。市は有識者らによる「アウガ経営戦略委員会」を設立し、再生計画見直しを進めたが経営状態は一向に改善せず、15年度決算で約24億円の債務超過となり、事実上の経営破綻に陥った。16年10月、当時の鹿内博市長は引責辞任。市は17年2月末、1~4階の商業フロアを閉鎖した。そして今年1月、アウガには市の窓口機能が移転し、「駅前庁舎」として業務を開始した。

「地方創生の失敗の典型例です」

 厳しく批判するのは、経済学者で『これからの地域再生』(晶文社)の編著もある、明治大学の飯田泰之准教授だ。

「目指すべきコンパクトシティーは、ごちゃごちゃしていてあまりきれいとはいえないけど、どこか魅力的な町のこと。ただ大きくて立派な施設をつくっても、人は足を運ばない」


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