
4年前から「地方創生」の掛け声のもと、地域活性化のための様々な取り組みが行われてきた。地方創生の成功のカギはどんなところにあるのか。『地方消滅』の著者である増田寛也さんに聞いた。
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第2次安倍政権が2014年に掲げた地方創生は、今の時点ではほとんど成果は出ていません。というより、地方創生は5年、10年と積み重ねた結果でようやく起きてくる地域の変化です。今の時点で成果をうんぬん言う意味がないと思います。
地方創生で鍵になるのは、在野の人。民間です。今はインバウンドで年間3千万人近くの外国人旅行者が日本に来ています。こうした外国人も含め、多種多様な在野の人が、自分たちで動き出すことです。実際、地方創生で成功している自治体を見ると、在野の人が活躍していますね。例えば、移住でいえばIターンで移ってきた人がその町の魅力を発信すると、後につづく移住者が出てきます。