レースクイーンからプロレーサーになった女性が語るクイーン廃止の是非 (1/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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レースクイーンからプロレーサーになった女性が語るクイーン廃止の是非

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竹下郁子AERA

ドライバーも主要スタッフも全員女性という国内初の自動車ラリー「L1 RALLY in 恵那2017」 で活躍した「グリッドボーイ」たち(写真:井原慶子さん提供)

ドライバーも主要スタッフも全員女性という国内初の自動車ラリー「L1 RALLY in 恵那2017」 で活躍した「グリッドボーイ」たち(写真:井原慶子さん提供)

井原慶子さん(44)/レースクイーンから国際レーサーへ転身し、世界70カ国を転戦。 FIA(国際自動車連盟)の女性評議会代表委員、FIA Drivers評議会の女性代表委員を務めるなど、モータースポーツ界での女性の地位向上に尽力している(写真:本人提供)

井原慶子さん(44)/レースクイーンから国際レーサーへ転身し、世界70カ国を転戦。 FIA(国際自動車連盟)の女性評議会代表委員、FIA Drivers評議会の女性代表委員を務めるなど、モータースポーツ界での女性の地位向上に尽力している(写真:本人提供)

 セクハラや性被害に声を上げる「#MeToo」運動が世界各地で広がり、女性の人権への意識が高まる中、自動車レースのフォーミュラ1(F1)が下したある決断が、議論を巻き起こしている。レースのスタート前に車の停止位置を示す「グリッド」の前に立ってプラカードを掲げる「グリッドガール」を今シーズンから廃止すると発表したのだ。日本で「レースクイーン」とも呼ばれる彼女たちは、華やかで肌の露出が多い衣装に身を包み、サーキットを盛り上げてきた。

 廃止の理由についてF1を運営する企業の責任者は「F1のブランド価値や現代の社会規範に合わなくなったから」と説明している。今後は女性たちに代わって、モータースポーツクラブに所属する子どもたちを「グリッドキッズ」として起用。次世代の育成やファミリー層へのアピールにもつなげたい考えだ。

 レースクイーンからカーレーサーになり、カーレースの世界最高峰とも言われるWEC世界耐久選手権の表彰台に女性で初めて上り、ルマンシリーズでも総合優勝を果たした井原慶子さん(44)に話を聞いた。

【レースクイーンからカーレーサーになった井原慶子さんの写真はこちら】

――今回のF1の発表をどう受け止めていますか

 率直に言うと、時代に逆行していると感じました。女性を排除するのではなく、男性、子ども、高齢者、ママ……いろんな人にこれまでグリッドガールが担ってきた役割をやってもらえるようにすれば、よりモータスポーツファンが増えると思います。その方がファミリー向けのF1になる近道だし、選択肢を狭めるんじゃなくて、誰でもやりたいことができる社会にするほうが、多様な人材を積極的に活用するダイバーシティーという現在の社会規範に合っていると思うんです。自分の新卒の就活時に自動車メーカーの採用担当者から「女性のエンジニアはいらない」と言われ続けたのを思い出しました。門戸を閉ざすのではなく、開く道もあったと思います。

――確かにグリッドガールを務めてきた女性たちからは、仕事に誇りを持っていたのに残念だという声も上がっています

 グリッドガールもレースクイーンもたくさんの応募者の中から狭き門をくぐってやっている女性ばかり。嫌々やっている人はいないと思います。ただ、セクハラなど解決しなければならない問題があるのも事実です。


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