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「最後の一日まで商売」、オーガニック食品ブランドの挑戦

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竹下郁子AERA
株式会社ブラウンシュガーファースト 荻野みどりさん(35)/長女の出産を機に創業。主力商品は有機エキストラバージンココナッツオイル。フードロス問題にも取り組み、廃棄寸前の食材でカップケーキをつくったり、企業のフードスナッキングとして活用したりしている(撮影/横関一浩)

株式会社ブラウンシュガーファースト 荻野みどりさん(35)/長女の出産を機に創業。主力商品は有機エキストラバージンココナッツオイル。フードロス問題にも取り組み、廃棄寸前の食材でカップケーキをつくったり、企業のフードスナッキングとして活用したりしている(撮影/横関一浩)

ブラウンシュガーファースト提供

ブラウンシュガーファースト提供

 SNSでアイデアを募ると100件以上の反応があったが、「フードバンクに寄付しては」がほとんど。荻野さんは言う。

「フードバンクはいい取り組みだし、私も子ども食堂や被災地に寄付をしています。でも私たちメーカーが最後の一日まで商売することにこだわらないと、問題の解決にはなりません」

 フードロスは食品業者にとって繊細な問題だ。プロジェクト開始当初は同業者から「ブラウンさんのココナッツオイル、余ってるらしいよ」「つぶれるらしいよ」と噂されてひるんだが、同じ悩みを抱える企業も多いと知って割引を提案すると、オーガニック食材を使いたいのに高いという理由であきらめていたレストランチェーンや企業の社食などが喜んで買ってくれた。

 シリコンバレーのIT企業の社食で流行したバターを入れる「完全無欠コーヒー」をココナッツオイルに代えて販売したり、オフィスにスナックとして置いたり。オーガニックスーパーのナチュラルハウスで廃棄直前のにんじんやバナナと組み合わせて、カップケーキやマフィンを作る取り組みもユニークだ。

「社会にとって良いこと」だとわかっていても、財布のひもはなかなかゆるまないという現実には、フードロスへの取り組みを単なる「付加価値」とすることで対抗する。パッケージはおしゃれに。「健康になろう」「仕事のパフォーマンスをあげよう」というメッセージを前面に。「おいしい」「楽しい」の先に問題解決があるのが理想だ。(編集部・竹下郁子)

AERA 2018年2月5日号より抜粋


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