日本は環境問題に貢献する一方、「途上国に火力発電所を多く造ろうとしている。それが税金から支払われていることは問題」と指摘(写真:東和ピクチャーズ提供)
日本は環境問題に貢献する一方、「途上国に火力発電所を多く造ろうとしている。それが税金から支払われていることは問題」と指摘(写真:東和ピクチャーズ提供)

 季節外れの台風やら爆弾低気圧やらと今年も気候がおかしい。いやもう世界中が変なのだ。そんなさなか、アノ映画の続編が出たらしい。

 気候変動を食い止めるために日々奔走するアル・ゴア元米副大統領の姿を追ったドキュメンタリー映画「不都合な真実2:放置された地球」(2017年)が公開中だ。

「前作から10年というのは、ちょうど良いタイミングだと思いました。この10年で大きく変わったことが二つある。一つは異常気象が増えていること。もう一つは解決策がすでに手の中にあること。しかも、そのコストは日々安く、使えるものになってきていることです」

 そうゴア氏が言うように、本作は気候変動の今を実感するとともに、気候変動に対する現実的な解決策を感じられる内容になっている。氷がどんどん失われていくグリーンランド、あまりの暑さで溶けたアスファルトに履物を取られて倒れるインドの女性、大洪水で車から間一髪で助け出される米ルイジアナ州の人々……。異常気象の中で自ら立ち上がる人々の姿も追う。

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