広大な敷地に建設中だった中央大学多摩キャンパス。中央の半円のドームがクレセントホール。朝日新聞社ヘリコプターから空撮 (c)朝日新聞社
広大な敷地に建設中だった中央大学多摩キャンパス。中央の半円のドームがクレセントホール。朝日新聞社ヘリコプターから空撮 (c)朝日新聞社

 郊外のキャンパスに近年見られる「都心回帰」の動き。学園都市として知られる八王子市などはその影響を強く受けているが、一方でそれに逆行するような動きもみられる。

 大学に共通する都心回帰のメリットは志願者数の増加だ。

 三鷹市にキャンパスを集約した杏林大学は、文系学部の総合政策、外国語の両学部で移転後、3倍前後の志願者増に。

 共立女子大学も、05年度の総志願者数は2327人だったのが、移転後は3千~5千人台と大幅増で推移。増加要因として女子大特有の側面も挙げる。

「女子大なので実家から通う学生が多い中、埼玉や千葉の学生がかなり増えています。都心に移転したことで通いやすくなり、パイが増えたという感じを受けています」(総合企画室)

著者プロフィールを見る
渡辺豪

渡辺豪

ニュース週刊誌『AERA』記者。毎日新聞、沖縄タイムス記者を経てフリー。著書に『「アメとムチ」の構図~普天間移設の内幕~』(第14回平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞)、『波よ鎮まれ~尖閣への視座~』(第13回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞)など。毎日新聞で「沖縄論壇時評」を連載中(2017年~)。沖縄論考サイトOKIRON/オキロンのコア・エディター。沖縄以外のことも幅広く取材・執筆します。

渡辺豪の記事一覧はこちら
次のページ