なぜ日本人は「イグ・ノーベル賞」で強いのか “笑える研究”で11年連続受賞 (2/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

なぜ日本人は「イグ・ノーベル賞」で強いのか “笑える研究”で11年連続受賞

このエントリーをはてなブックマークに追加
福光恵AERA
ブラジルの洞窟にすむトリカヘチャタテの雄雌逆転した交尾の様子(写真:北海道大学・吉澤和徳准教授提供)

ブラジルの洞窟にすむトリカヘチャタテの雄雌逆転した交尾の様子(写真:北海道大学・吉澤和徳准教授提供)

「喜んで受賞される方がいる一方で、例えば96年には、フランスのシラク大統領(当時)が、『広島の原爆投下50年に合わせて核実験を実施した』として平和賞を受賞したことも。研究者のなかには受賞が不名誉だと、拒否する人もいます。拒否した人にもお構いなしに、賞を贈ってしまうのが、イグ・ノーベル賞なんですけどね」(山本さん)

 ノミネートは自薦、他薦によっておこなわれ、選考のハードルも本家よりはるかに低そうだが、意外にそうでもないらしい。ノーベル賞より予想が難しいのはもちろん、取るのも難しいと考える科学者も少なくない。

 同館の科学コミュニケーション専門主任でノーベル賞、イグ・ノーベル賞担当の詫摩雅子さんは、その理由をこう話す。
「がんが治ればいいな、青色発光ダイオードができればいいなというように、多くの人が取り組んでいる研究を、最初に提唱し、実現した人に贈られるのが本家ノーベル賞です。かたやイグ・ノーベル賞は、その人がやらなければ、誰もやらなかったような研究に対して贈られるものだからです」

 日本人受賞者リストを見てもわかるように、日本はほぼ毎年のように受賞者が輩出し、アメリカ、イギリスに次ぐイグ・ノーベル大国になっている。

「受賞者が多いのは、やはり豊かな国。いつ役に立つとも知れない科学の基礎研究に、お金をかける余裕がある国と言えます」(詫摩さん)

 またイグ・ノーベル賞を創設したマーク・エイブラハムズ氏が「日本とイギリスは、奇人変人であることを誇りとする国(だから受賞者が多い)」と分析したことも。

 そこでプレイバック日本人受賞者! 賞が創設された翌年の92年、資生堂の研究員らが「足のにおいの原因となる化学物質を特定」したことで、医学賞を初めて受賞したのが皮切り。大ヒットした携帯ゲーム「たまごっち」や犬の言葉翻訳機「バウリンガル」などが受賞したり、ドクター・中松氏が「34年間、食事を記録する」研究で受賞するなど、有名どころの名前も多い。


トップにもどる AERA記事一覧

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい