「ペルー小口債権者支援プロジェクト」など海外への貸し付けに強みを持つクラウドクレジットのウェブサイト
「ペルー小口債権者支援プロジェクト」など海外への貸し付けに強みを持つクラウドクレジットのウェブサイト

 老後資金や子どもの教育資金――。お金の悩みは尽きない。マイナス金利の今、貯金だけじゃダメだと分かっているけど……。金融商品に下手に手を出して金融機関の言いなりになって損をすることも。AERA 10月9日号では「資産運用」を大特集。こんな時代だからこそ、本当の投資を教えます。

老後不安もあるしお金は殖やしたい。でも投資は腰が引ける。そんな人におすすめなのが、少額投資だ。初心者でも元手がなくても、「怖くない投資」は結構あるんです。

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 貯金してもスズメの涙ほどの金利しかもらえない日本で、10%以上の・金利収入・が得られるサービスがあるのをご存じだろうか。お金を貸したいという個人のお金を束ねて、中小企業や海外企業などに貸し付ける「ソーシャルレンディング」だ。

「株やFXよりも低リスクな金融商品として昨年は資金流入額が1.7倍に増加。今年は1千億円に迫る勢いです」

 こう話すのはソーシャルレンディングに特化したポータルサイトを運営するクラウドポート社長の藤田雄一郎さんだ。

 現在、国内では20社以上のソーシャルレンディング事業者がさまざまな「貸し付け型ファンド」を募集中。一例を挙げると、現在募集中のメガソーラーファンドは運用期間6カ月で、想定利回りは12%という高さだ。

「太陽光発電所を建設する場合には、日当たりのよい土地の取得が不可欠ですが、地方の山奥の土地などは担保価値があまりなく、銀行の融資が下りにくい。そこでソーシャルレンディングで土地の取得費用を集めて建設。発電所が稼働した後に、投資家に売却して投資資金を回収するため償還期間が6カ月と短いのです」(藤田さん)

 このほかにもクラウドクレジットという事業者は想定利回り10.8%で「ペルー小口債務者支援プロジェクト」なるファンドを運用中。ペルーの個人向け債権を安く買い取るための資金を貸し付け、現地のサービサー(債権回収会社)の回収額からリターンを生み出すファンドだ。

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