最新技術は、当初は抵抗が多いので普及が遅いが、市民権を得ると爆発的に広がる。そうなったら市場の拡大は速い。すでに超成長産業に入ったという考えをするべきなのだ。こういう見方で技術革新を担うのも、生まれてくるサービスを買うのもミレニアル世代だ。

 これまでのリソースやアイデアでは到底追いつかない。車メーカーが車メーカーでなくなっていく。2月1日にテスラが社名から「モーターズ」をとったのは象徴的だった。従来型の自動車ではいずれ、もうからなくなる。IoTを中心としたコネクテッドカーへの転換期を迎える中、それをベースにどうやってもうけるかの議論が、加速度的に進んでいる。(編集部・山本大輔)

深尾三四郎(ふかお・さんしろう)
1981年生まれ。英国で経済学・環境政策学士取得。2014年3月から現職。自動車関連の講演など多数

AERA 2017年3月6日号