元参謀が語るソフトバンク・孫正義のトランプ戦略 (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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元参謀が語るソフトバンク・孫正義のトランプ戦略

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孫正義氏がトランプ大統領に打ち込んだ「楔」とは? (※写真はイメージ)

孫正義氏がトランプ大統領に打ち込んだ「楔」とは? (※写真はイメージ)

 ドナルド・トランプ氏がアメリカ大統領に就任して約1カ月。新大統領は意に沿わない企業やメディアをツイッターなどで厳しい言葉で恫喝してきた。グローバル企業は戦々恐々としている。トランプ政権で世界はどう変わるのか。AERA 2017年2月27日号では、「トランプに勝つ日本企業」を大特集している。

 ソフトバンクの社長室長として8年間を孫正義氏の間近で過ごした嶋聡さん(58)。「孫の懐刀」は、昨年12月に孫氏がトランプ大統領と会談したことをどう見ているのか。

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 米国では、ホワイトハウスとシリコンバレーの間に隙間風が吹いています。シリコンバレーの代表格、アップルのCEOティム・クック氏は、早くからヒラリー・クリントン氏支持を打ち出し、トランプ大統領当選後、苦境に立たされた。孫さんはそこに楔を打ちに行ったのです。

●プーチンとの成功体験

 会談後、孫さんはCNNなどのテレビカメラに向かって「500億ドル(約5兆7千億円)を投資し、5万人の雇用を作る」などと書かれた、協議内容に関するペーパーを見せています。これは通常、非公式の会談ではありえないことで、意図的としか思えません。

 この紙には台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業の社名があり、ソフトバンクの投資分に加え鴻海も70億ドルを投じると記載されています。鴻海はアップルのiPhoneを製造している会社。つまり、台湾で製造していた製品を新たにアメリカで作ることを約束したのです。

 孫さんも鴻海も、アップルに助け舟を出し、恩を売る狙いがあったのではないでしょうか。

 アメリカの政治家や知事が企業トップに会うとき、必ず「あなたの会社は、雇用を何人生みますか」と明確に聞いてきます。これに対し、孫さんは昨年の英半導体設計大手ARMの買収時にメイ首相と会った時にもそれを具体的に告げていました。

 また、当選後間もない段階で、トランプ大統領に面会したのは、プーチン大統領での成功体験があったからだと思います。


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