「マンションは売って終わりじゃない」 日本最大級にまで成長した“太陽のマルシェ”の存在意義とは? (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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「マンションは売って終わりじゃない」 日本最大級にまで成長した“太陽のマルシェ”の存在意義とは?

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編集部・高橋有紀AERA#仕事
小川将(おがわ・ただし)/同志社大学卒業後、三井不動産入社。住宅販売業務などを経て2008年から三井不動産レジデンシャルのプロジェクト推進部へ。16年4月から現職。(撮影/写真部・東川哲也)

小川将(おがわ・ただし)/同志社大学卒業後、三井不動産入社。住宅販売業務などを経て2008年から三井不動産レジデンシャルのプロジェクト推進部へ。16年4月から現職。(撮影/写真部・東川哲也)

 スーパーでは手に入らない珍しい野菜や、オーガニックのこだわり食品が並ぶ。生産者がじかに調理法を教えてくれたり、「カレーには水の代わりにこのトマトジュースを入れて」なんてアドバイスをくれたりもする。

「太陽のマルシェ」は日本最大級の定期開催マルシェ。東京・勝どきの月島第二児童公園で毎月第2土・日曜に開かれる。2013年9月の初開催以来、現在までに30回以上。毎回100組を超える生産者が出店し、累計来場者は40万人を超えた。

 このプロジェクトを担当したのが、三井不動産のビルディング事業一部事業グループでグループ長を務める小川将さん(47)。13年当時は三井不動産レジデンシャルでマンションの大規模再開発を担当。タワーマンションが立ち並ぶ湾岸エリアで、地権者との合意形成などを進めてきた。

●時間の余裕を魅力に

 地権者にとってタワマンは、1棟に1千戸規模の大量供給。どんな人たちがやってくるのか、という不安がある。さらに、

「売って終わり、じゃない。マンションを買って住んだ人が、いい街だ、俺のふるさとだと未来永劫言える街にしなければいけないんです」(小川さん)

 そのために何をするか。このエリアに来ると楽しめる、快適で安全な暮らしができる、と実感してもらうこと。そこにスポットを当てて街づくりをしたいと小川さんは考えた。

 都心で働く人が湾岸部に住むと、千葉や埼玉に住む場合に比べて、通勤時間が短くなる。そこで生まれる時間の余裕こそが、街の魅力になるのではないか。マルシェで採れたての野菜を買い、それを料理して家族で食べる。そんな「豊かな朝時間」を提供したい。ここからマルシェの構想が生まれた。

 どうせやるなら、と目指したのは「日本一」。大学時代、やり投げで国内2位になった。

「最後に逆転負け。だから、日本一にこだわりがあるんです」

 マルシェ立ち上げの時、担当の部下は10歳下の男性1人だけ。

「ふたりで全部やりました。大変だったこと? ありませんよ」

 豪快な体育会的ノリでバリバリと進めていくタイプに見えるが、裏には繊細な気遣いがある。

 マルシェと競合しかねない地元の商店には事前に足を運び、理解を得た。順調に開催を重ねていく中でも、高い、おいしくない、飽きたなど、妻のママ友ネットワークから聞こえてくる辛辣(しんらつ)な声に耳を傾けた。


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