公立小中でも進む国際化 工場街の小学校の看板は5カ国語表示 (2/4) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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公立小中でも進む国際化 工場街の小学校の看板は5カ国語表示

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山口亜祐子,小野ヒデコAERA#出産と子育て#教育
東京都港区立東町小/保健室には、子どもが自分の症状を伝えられるように、「おなか=stomach」など体の部位を絵と英語で説明する貼り紙がある。学校だよりや給食の献立表も日本語と英語で作成し、配布している。もともとは児童数50人余りの小規模校だったが、国際学級が始まって4年、今では全校児童数が418人になっている(撮影/伊ケ崎忍)

東京都港区立東町小/保健室には、子どもが自分の症状を伝えられるように、「おなか=stomach」など体の部位を絵と英語で説明する貼り紙がある。学校だよりや給食の献立表も日本語と英語で作成し、配布している。もともとは児童数50人余りの小規模校だったが、国際学級が始まって4年、今では全校児童数が418人になっている(撮影/伊ケ崎忍)

横浜市立潮田小/職員室や校長室などの場所を示す案内板は、日本語のほか、ポルトガル語、スペイン語、タガログ語、英語と計5カ国語で表記されている。国際教室の担当教諭や講師だけでなく、子どもや保護者の母国語を話すサポーターが相談に乗るなど、支援体制の充実を図っている(撮影/写真部・堀内慶太郎)

横浜市立潮田小/職員室や校長室などの場所を示す案内板は、日本語のほか、ポルトガル語、スペイン語、タガログ語、英語と計5カ国語で表記されている。国際教室の担当教諭や講師だけでなく、子どもや保護者の母国語を話すサポーターが相談に乗るなど、支援体制の充実を図っている(撮影/写真部・堀内慶太郎)

「子どもだけでなく、保護者へのサポートも必要です。給食、体操着の準備、運動会など、自国とは違う日本の学校のシステムに、つまずいてしまうことも多いんです」

 と話すのは、国際教室で指導にあたる横田那実教諭だ。

 近藤浩人校長によると、外国籍の子どもが増え始めた当初は、言葉の壁で勉強についていけず、ドロップアウトしてしまう子どもも多かったそうだ。だが、同じ国にルーツを持つ子どもたち同士が集まって遊ぶ活動を行うなど、ノウハウを積み重ねた結果、今ではさまざまな国の子どもたちがごく当たり前に、一緒に学校生活を送る雰囲気が醸成されてきたという。日本語がよくわからない友だちとは、同じ言語を話せる子が通訳しながら遊ぶのも、潮田小ではごく自然に見られる光景だ。

「外国につながる子どもが多いことに否定的な意見は、保護者などからも聞いたことがありません。むしろ、多文化共生が進んでいることは今後、学校として強みになると思っているんです」(近藤校長)

●英語で算数の授業

 文部科学省によると、潮田小のような公立の小中高校などに在籍する外国人の子どもの数は、7万6282人(2015年)で、ここ数年は7万人台で推移している。これまでは限られた地域に集中していることが多かったが、最近では分散傾向が進んでいるという。だが、その受け入れ体制は、自治体や学校によってまちまちだ。

 そうした外国人児童が、日本語ではなく、英語で主要教科を学べる学校がある。東京都港区立東町小学校だ。

 英語で教えるのは、EST(English Support Teacher)と呼ばれる、英語のネイティブや、海外経験が豊富でネイティブ並みの英語力を持つ日本人講師たち。各学年に1~2人ずつ配置されている。外国籍の子どもたちは、日本の子どもたちが国語や算数の授業を受けている間、別の教室に移動し、英語や日本語と算数をESTから学ぶ。たとえば、算数の授業では日本の教科書会社がつくった小学校用教科書の英訳版を使い、かけ算や割り算も日本の学習指導要領に準じて、日本の子どもたちと同じスピードで習っていく。


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