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本当に28度設定? 本紙記者が官公庁など都内15カ所を測定

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河嶌太郎AERA#熱中症

左上から右回りに、荒川区の「街なか避暑地」、東京都庁展望室、農林水産省食堂、東京駅銀の鈴広場、環境省皇居外苑管理事務所、AERA編集部、議員会館地下通路、成田空港第2ターミナル。このほか六本木ヒルズ27.7度・64%、経団連会館27.9度・71%、東京交通会館27.2度・61%、日本プレスセンター26.6度・77%、山手線車内29.1度・50%。世界遺産に登録が決まった国立西洋美術館本館は27.1度・49%と冷涼だった(撮影/河嶌太郎)

左上から右回りに、荒川区の「街なか避暑地」、東京都庁展望室、農林水産省食堂、東京駅銀の鈴広場、環境省皇居外苑管理事務所、AERA編集部、議員会館地下通路、成田空港第2ターミナル。このほか六本木ヒルズ27.7度・64%、経団連会館27.9度・71%、東京交通会館27.2度・61%、日本プレスセンター26.6度・77%、山手線車内29.1度・50%。世界遺産に登録が決まった国立西洋美術館本館は27.1度・49%と冷涼だった(撮影/河嶌太郎)

 震災から6度目の夏。官公庁や公共施設などの室温は実際どうなっているのか。連日の猛暑の中、温湿度計片手に都内15カ所を測定してみた。

 地表温度35度、湿度65%。建物が密集する東京下町を歩くのは、体重が気になる31歳記者(80キロオーバー)にとって、新手のダイエットになりそうだ。

 灼熱の太陽に照りつけられ体中から汗が噴き出し、脂肪が燃やされている錯覚に陥る。梅雨が明けていない蒸し暑い7月中旬、取材を終えて、荒川区の町屋駅に向かっていたところ、住宅街に迷い込んでしまった。ネクタイとスーツ姿で汗だくの中、目に飛び込んできたのが、「街なか避暑地」。なにやら、誰でも涼むことができる施設だという。渡りに船というやつだ。

 助けを求めるように中に入ると、ひんやりとした空気が全身を包み、汗がひいていく。一角にはソファとテーブル、自販機が置かれている。年配の男性が1人と女性2人が、ご近所さんの噂話に盛り上がっていた。

 荒川区では2011年から、“避暑地”として区の施設を開放し、節電を促したり、高齢者の熱中症を防いだりしているという。区民からの評判は上々で、区によると昨年の利用者はのべ約71万人。区の人口が約21万人なので、1人当たり3回以上利用したことになる。今年は53カ所で9月30日まで実施する予定だ。

 環境課の職員が言う。
「以前はエアコンの設定温度を28度と厳格にしていましたが、利用者から『避暑地なのに暑い』という苦情が寄せられ、今ではそこにいる人が快適だと思う温度に設定してくださいと各施設の管理者に任せています」

●ビル管理法に湿度規定

 なるほど、エアコンの設定温度が28度では“避暑地”にはなり得ないようだ。日差しが入り込む窓際などでは室温が28度を超えてしまう。これでは暑い。

 前出の記事で適切な気温は26度とわかった。官公庁や公共施設などの建物の室温は実際どうなのか。そんな疑問がわいてきた。東日本大震災から6度目の夏、節電意識の高まりから、屋内の熱中症リスクも叫ばれる。記者は温度計片手の“小旅行”を決意した。

 午前10時過ぎ、新宿のヨドバシカメラで温湿度計を買い、さっそく向かったのが、都知事選真っ最中の東京都庁だ。一般公開されている45階の展望室まで上がることにする。エレベーターに乗ること50秒、高さ202メートルの景色が広がっている。多くの外国人観光客で賑わっていた。ここでの温度は26.9度だが、少しむわっとした。28度を下回っているのになぜ?


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