3者とも希望校が自宅から通学困難なため、「お受験はさせない」協定のみ結んだものの、当面は不毛なレースが続く。

 埼玉県に住むヒロミさん(43)は義兄(54)が頭痛の種だ。今春、法事の後に姑から別室に呼ばれ、頭を下げられた。

「私たちに何かあったら、お兄ちゃんの面倒をよろしくね」

 義兄は実家で20年近く引きこもりのニート。結婚16年で3回しか姿を見たことがなく、ヒロミさんが、「話したこともないお義兄さんお世話は考えられない」と、正直に返したところ、「身内なんだから、助け合って当然でしょ! それが義理の妹の言うことですか!!」 と、激怒して泣かれた。

 翌月には姑の指示で「僕をよろしく」と書かれた義兄直筆のハガキが届き、「目の前が真っ暗になった」と頭を抱える。

AERA 2015年8月17日号より抜粋