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 NARUTOやONE PIECEなど、人気マンガの「3D」展示が話題を呼んでいる。2Dであるマンガを3Dにするという大がかりな試みの背景にあるのは、ニーズの変化だった。

 高さ3.6メートル。文字通り見上げるほどの大きさで、「火影(ほかげ)岩」が来場者を出迎える。

 火影岩は人気マンガ「NARUTO‐ナルト‐」で、舞台となっている「木ノ葉隠れの里」を見守るシンボル的存在。この4月から、東京・六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで開かれている「連載完結記念 岸本斉史 NARUTO‐ナルト‐展」の目玉の一つだ。

 いま、コンテンツビジネスの世界でひとつの変化が起きている。マンガという2次元コンテンツの「3D化」だ。

 NARUTO展では、名シーンをフォローした150点超の原画に加え、冒頭の火影岩、主人公うずまきナルトやその好敵手うちはサスケの「等身大」フィギュアも展示されている。

 国内累計1億3千万部超を売り上げた超人気コミック。黙って原画だけを展示していても、十分な「引き」はあるはずなのに、立体化までする。この背景にあるものは何なのか。集英社コンテンツ事業部の庄子直人さんは、こう打ち明ける。

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