学習院大学の「メンタイ」で、壇上の4年生の「頑張るぞ!」の掛け声のあと「オー!」。3年生が右手の握り拳を強く上げる。2日間にわたり、個人面接、集団面接、グループディスカッションなどの指導を受ける(撮影/関口達朗)
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学習院大学の「メンタイ」で、壇上の4年生の「頑張るぞ!」の掛け声のあと「オー!」。3年生が右手の握り拳を強く上げる。2日間にわたり、個人面接、集団面接、グループディスカッションなどの指導を受ける(撮影/関口達朗)

 就職を視野に入れて進学先も選ぶ時代。最近はどの大学でも就職支援に力を入れているが、大学によって、やはりカラーはある。

 慶應大はブランド力があり、OB組織も強いため就職に強いとされているが、学生主導で自主的に取り組む。

 手取り足取り指導するのは学習院大だ。5月下旬から9月上旬には内定が出ていない学生のために「就活リスタート講座」を開催、秋採用が一段落したときに未内定の学生には、一人一人に担当者をつける。

 青山学院大では、就職支援プログラムを1年間に400回以上開催。「知られざるナンバーワン(企業)」「面接官の本音」など学生の興味を引くようテーマも工夫されている。

 日本の大学で初めて「ゼミナール」を取り入れた一橋大は、ゼミスタイルを就職支援にも生かす。同窓会「如水会」の全面支援で、卒業生を中心にビジネスリーダーを招いての「キャリアゼミ」を開講している。学生たちは実際の現場さながらの議論やプレゼンで鍛えられ、職業観を深めていく。就職先は他大に比べて上位に商社が目立つ。

 これまでほったらかしにしても就職に苦労しなかった東大でも、2年前からついに就職ガイダンスを始めた。コミュニケーション力不足で面接に苦戦したり、情報不足で出遅れる場合があったりし、学生から要望があったという。

AERA 2015年1月26日号より抜粋