「志望企業にどんな部署があるのかを細かく確認して、10年後、20年後のビジョンを考えながら自分を生かせそうな部署はどこか考えるといいでしょう」

 ダイエーとファンケルで計35年間人事に携わった経験をもつ、ファンケルファームの江上克彦社長は言う。

「企業研究は、志望動機の裏づけにもつながります。もし時間が許すようなら、現場に出向いてみるといいでしょう」

 たとえば、小売業なら店舗に行ってみる。メーカーなら工場に行って話を聞いてみる。本社に行って出てくる社員に話を聞くこともいい。

 前出の西山特任教授によると、アパレルメーカー志望の学生で、都内にある店舗をすべて回って内定をとった人がいたという。全員がそこまでする必要はないが、現場になりうる場所に1回でもいいから足を運ぶことは大事だ。

AERA 2014年4月7日号より抜粋