小保方さん自身は「調査中のためコメントを控えさせている」(理研広報)と口をつぐんでいる。が、共同研究者らは指摘の一部を認めた。論文共著者の米ハーバード大学チャールズ・バカンティ教授はネイチャー誌の取材に「悪意のないミス」と話し、11年論文の該当画像の削除を米専門誌側に要請したという。博士論文の審査をした小保方さんの当時の指導教官・常田聡教授も早稲田大学広報を通して審査の一部不備を認めコメントした。

「データ管理の重要性を今回改めて痛感した」

 論文共著者の山梨大学の若山照彦教授は朝日新聞の取材にこう答えた。

「同じマウスで角度が違う写真を2回使ってしまい、一方の削除を忘れた単純ミス」

 理研広報は、調査結果は出ていないがと前置きしたうえで、「研究成果そのものは揺るぎないものと確信している」と自信を見せている。

AERA 2014年3月3日号より抜粋