「彼女の親から逃げたくない」性同一性障害ボクサーの戦い (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

「彼女の親から逃げたくない」性同一性障害ボクサーの戦い

このエントリーをはてなブックマークに追加
AERA
リングネームは母親がつけた。「真っ直ぐに信じた道を突き進め」と(撮影/福尾行洋)

リングネームは母親がつけた。「真っ直ぐに信じた道を突き進め」と(撮影/福尾行洋)

 まずは身体を鍛え直そうと、実家近くのボクシングジムに行った。ひたむきな練習生たちの姿を見て「自分の失っていたものがあった」と入会。ちょうど女子のプロが創設された時期で、そのままプロ選手に。

 腰を深く落としたスタイルから繰り出される右ストレートを武器に、14戦12勝中8KOを誇る。デビュー戦以外は連勝が続いた。

2年前、性同一性障害の診断を受けた。これで性転換の手術もできる──。迷う真道さんに、同居するパートナー、あゆかさんが言葉をくれた。

「男とか女とかではなく、今頑張れる場所があることが大事だと思う。たとえ『性自認が男性なのに女子ボクシングをしている』と誰かに笑われても、私はわかっているから」

 あゆかさんは毎日の練習にも同行し、支えてくれる応援者。しかし彼女の家族は付き合いに大反対。真道さんは言う。

「今まで他の人と付き合ってきて『親にあなたのことは話せない』と言われてきた。でも、この子の親からは逃げたくない! 『こんなに頑張っているやつなら』と認められたい。だからこそ、世界チャンピオンになると決めたことも成し遂げたかった」

AERA  2013年7月29日号


トップにもどる AERA記事一覧

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい