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虫がつかず甘味も増す「菌ちゃん野菜」の実力

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「菌ちゃん野菜」作りが全国に広がっている。家庭の野菜くずが大活躍。土の中の発酵菌を増やし土ごと発酵させ、虫を寄せつけず栄養価の高い野菜が育つ。

 千葉市の主婦、長谷川ゆかりさん(43)は昨年から、庭先で「菌ちゃん野菜」作りを始めた。通っている料理教室の野菜ソムリエに勧められたのがきっかけ。自宅で出る生ごみで、まず昨冬から「菌ちゃん」土作りを始めた。今春、土をプランターに移し、ピーマン、ミニトマト、ニラなど7種類の野菜を植えた。5月中旬から順調に葉物野菜の収穫が続く。

「子どもに安全な無農薬野菜を食べさせたくて始めたけど、虫がつかないって気持ちいい。子どもも野菜好きになりました」。隣近所にも勧める毎日だ。

 菌ちゃん野菜を提唱しているのは、元長崎県農業改良普及員で、有機農家の吉田俊道氏(54)。農業改良普及員だったころ農薬使用に疑問を抱き、10年目に有機農家に転身。試行錯誤の中で、発酵菌などの微生物が多い健康な土でできる野菜には虫がつかず、味も良いことに気づいた。多くの人に広めたいとNPO法人「大地といのちの会」を発足。各地を講演で回り、土の中に無数にいる微生物を総称し、親しみを込めて「菌ちゃん」と呼ぶ。

 主に野菜くずを使い、排水と通気に細心の注意を払う独自の手順で、約1カ月かけて土を発酵。微生物を最大限に増やした土で野菜を作ると、プロ顔負けの発育が良く栄養価の高い野菜ができるという。栽培過程で大量に雑草も使う。

 逗子市の主婦(37)はガーデニング未経験ながら一戸建ての庭すべてを開墾し、軒先にもプランターを並べた。

「野菜嫌いだったけれど、菌ちゃん野菜作りで育てたニンジンの甘さに驚いた。家計も助かるし、秋の収穫が楽しみ」と話す。

AERA  2013年7月1日号


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