近年の自転車ブームで、趣味や通勤・通学時に自転車に乗っている人も多いのではないだろうか。自転車ユーザーにとってこれからはサイクリングにぴったりな季節となるが、一方で事故やけがなどのことも考えておきたい。というわけで、いざというときのためにお薦めの自転車保険を紹介しよう。

 震災後、自転車通勤者が増えているが、自転車事故で数千万円の賠償を求められることもある。原則として車道左側を走るなど、規制も厳しくなった。自転車保険は、自分のけがなどに備える「傷害保険」と、他人にけがをさせた場合などに備える「個人賠償責任保険」を組み合わせた商品がオススメ。

 保険料は月数百円から数千円程度。「低額で採算が合わないことから、数年前には損害保険各社とも撤退した」(新興保険会社)が、ネット販売などでコストダウンした商品が出てきた。

 自動車保険に比べれば、年間10分の1程度で一定の補償が得られ、ネットやコンビニで手軽に入れる商品もある。

 例えば、三井住友海上火災保険はセブン-イレブン・ジャパンと提携し、コンビニのマルチコピー機を利用して加入できる「自転車向け保険」を販売。au損保は、携帯電話やスマートフォンなどから加入できる「新自転車ワイドプラン」を発売。自転車などの事故で自分がけがをしたときのみならず、他人にけがをさせた場合や、物を壊したときの損害賠償金も補償する。例えば「イチおしコース」は月額保険料410円で、対人・対物賠償1億円、入院日額6千円、死亡・後遺障害400万円、入院一時金(3日以上)2万円を補償。「スーパー傷害保険Lite」(チューリッヒ保険)、「自転車おすすめパック」(アクサ損害保険)もお薦めだ。

 ただ、自動車保険の人身傷害保険でも、自転車事故による自分のけがをカバーしている場合があり、補償内容が重なってしまうこともある。

AERA 2013年4月15日号