──現在、立憲内で岡田克也衆院議員らと「小勝会」というグループを立ち上げていますが、その目的は。

 前回の衆院選で比例復活で当選した人たちの会です。次の選挙では小選挙区で勝つ。その目的で集まった議員で、名前はわかりやすいものがいいだろうということで「小勝会」となりました。それ以上でも、それ以下でもありません。

 一部の報道で共産党と距離を置く目的でグループが作られたかのように書かれましたが、まったくそんな議論はしていません。むしろ、小選挙区で負けた議員の集まりですから、共産党に対して協力を拒むような話は一切していません。

──中村議員は、自民党時代は「将来の総理候補」と言われていました。今でも、総理大臣を目指していますか?

 まったくそんなつもりはありません。立場が欲しいなんて、さらさらない。

 このままでは日本の民主主義が間違った方向に向かう。私の仕事は弱い野党を強くすること。自分の経験をすべてかけてやり遂げるつもりです。誰もついてこなくてもかまわない。私一人でもやる。

 個人的なことを話せば、ゼネコン汚職事件で刑事被告人になり、「中村はもうダメだ」と言われてきたのに、そんな私を支えてくれた支援者の人たちがいます。その人たちは「いつか中村は日本を立て直すために動いてくれる」と期待してくれています。その期待にこたえずに、政界を去るわけにはいきません。

 私は、一切の私心を捨てて国のために尽くそうと思っています。そのためには、次の選挙で野党が議席を伸ばして保革伯仲に持っていき、国会に緊張感を作る。まずはそれを目指しています。

──野党は一つにまとまるでしょうか。

 最近はコロナの影響で控えていますが、19年10月からは、野党の党首を集めて食事会をやっていたんですよ。最初はぎこちなかったですが、何回かお酒を飲みながら食事をすると、ざっくばらんに話ができるものです。2時間なんてあっという間に過ぎます。党首だけではなくて幹事長や選対委員長同士でもやっています。

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一切の私心を捨てて、一つになる