丸山茂樹
丸山茂樹さんは、アルコール依存症を乗り越えて、勝利をつかんだクリス・カーク選手などについて語る。
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米PGAツアーの「ザ・ホンダクラシック」（2月23～26日、フロリダ州パームビーチガーデンズのPGAナショナルリゾート）で、アクシェイ・バティア（21）が1ラウンドで2回も服を脱いでウォーターショットをして話題になってました。
彼が子どものころからよく見てましたよ。昔からひょろひょろでね。細いけどうまいなあ、って思ってました。だけど今回は大たたきしちゃいましたね。
あそこはフロリダでも有数の難コースですから。池が多いってことと、15～17番の「ベアーズトラップ」という難しさがあるんで。あの1週間だけでも何百個と池にボールを落としてますからね。米ツアー最前線のプロたちがね。
だからまあ、そういうハプニングはしょっちゅう起きてますよ。彼が服を脱いだのは汚したくないからだと思うんですけど、あんまり裸になって打つ人もいないんですけどね。まあ結構変わってるんですよ、彼は。
さて、優勝したのは37歳のクリス・カークでした。素晴らしかったですね。7、8年前にポコンと勝って、すごくいい感じの選手だったんですけど、アルコール依存症になったりでね。いろんなことを乗り越えて、またこんな素晴らしいことがあった。頑張ればまた報われるんだという思いが、彼の中に芽生えたと思うんで、今回の優勝は僕にとってもうれしかったですね。
アルコール依存症になっちゃうゴルファーって、実を言うとすごく多くて……。ジョン・デーリー（56）もそうですしね。ストレスを酒にぶつけてしまうってのは、分からないでもないかなという気がしますけど、お酒は何も解決してくれないんでね。リバウンドが起こってしまうこともあるし。
ほどほどに、早く寝られるように飲むぐらいがいいと思いますけどね。飲める人をうらやましいなと思った時期もありましたよ。飲んで嫌なことも忘れて寝ちゃう、みたいなね。そういうのは僕にはまったくなくて、逆に睡眠導入剤に頼ってましたから。それも同じ依存症みたいになっちゃいますけどね。
丸山茂樹
丸山茂樹（まるやま・しげき）／1969年9月12日、千葉県市川市生まれ。日本ツアー通算10賞。2000年から米ツアーに本格参戦し、3勝。02年に伊澤利光プロとのコンビでEMCゴルフワールドカップを制した。リオ五輪に続き東京五輪でもゴルフ日本代表監督を務めた。セガサミーホールディングス所属。
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