選んだレンズを目の前に当て、色や濃さなどを確認。外だと見え方も変わってくる
選んだレンズを目の前に当て、色や濃さなどを確認。外だと見え方も変わってくる

「普段、中近両用の眼鏡を使っています。日中は仕事でパソコンを使い、手元のものを見る時間が長いのですが、今の眼鏡で快適に過ごしています。ただ、休日は遠くを見ることも多くなるので、自分の目にどういうサングラスが合うのかを知りたいと思っています」(堀井)

 今の中近両用眼鏡で山登りをすると、遠くがもう少し見えてもいいかも、と感じたという。また、山登りでは足元がぼやけると危険を伴うため、目から足元という中距離でもしっかり見えてほしいと考えている。

「残念ながら近くから遠くまですべてを1本で網羅し、快適に使える眼鏡はありません。普段どういう生活をし、どんな使い方をしているかをヒアリングして、細かく検査することで、その人が快適と思えるものを提案していきます。堀井さんの場合、車の運転や山登りなどで使うのが目的で、近視もあまり強くないので、遠中両用レンズを使ったサングラスがいいと思いました」(伊藤さん)

 さっそく店内で視力、屈折異常の測定、両眼視機能(両目で同時にモノを見る機能。立体感や奥行きなどを把握する役割などがある)など、約140項目をチェック。テストレンズをかけた状態で店内を歩いて足元を見たり、手元の文字を確認したりして、快適な見え方を探っていく。

 遠中両用レンズの度数が決まったら、伊藤さんが複数メーカーのレンズを選び出し、色や濃さなども何種類か用意。こちらも目に当てて見え方をチェックし、偏光レンズ専門メーカー・タレックスの「モアイ グレー」に決定した。色は薄いグレーで、雑光(太陽光などの照り返し)を和らげる機能がある。

「タレックスのレンズは、ギラつきやチラつきが軽減されるので、言うなれば“平和な見え方”。かなり心地いいはず」(同)

 レンズが決まればフレーム選び。堀井デスクは現在使っている眼鏡のフレームを気に入っていたため、同じメーカーのフレームにした。タレックスの遠中両用レンズとフレームで、合計約8万円になった。

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