石岡医師は、サングラスを選ぶにあたり、色が濃いレンズのほうが、紫外線をカットできると勘違いしている人が多いと指摘する。

「色と紫外線カットの性能は関係なく、紫外線カット効果のあるレンズを選べば大丈夫です。『紫外線透過率』が数字で表示されていて、低いほどレンズの性能が優れていることを意味します。また、まぶしさを軽減する偏光レンズなどもありますが、まぶしさの感じ方には個人差があります。天気のいい日に眼鏡店に行き、実際にサンプルレンズを外でかざして見え方を試してみるといいでしょう」(同)

 気になるのは紫外線と目の病気の関係性だが、石岡医師によると、紫外線を長く浴び続けると、白内障や黄斑変性症(視力の低下や視界のゆがみが起こる)などの一因になる可能性があるという。

「屋外で過剰な紫外線を浴びるのは目にとってよくないことですが、白内障や黄斑変性症などの病気は老化が一番の原因であって、紫外線のせいだけではありません。もともと目には紫外線を防ぐ力が備わっており、多少の紫外線を浴びる分には目の機能的には問題ありません。ただ、屋外でのスポーツ時、山や海に行くとき、畑仕事など長時間強い紫外線の中で過ごすときは、サングラスをかけたほうがベターでしょう」(同)

 サングラス選びを機に、目の検査をして、目の保護について改めて考えてみてはいかがだろうか。(ライター・吉川明子)

週刊朝日  2022年7月15日号