初の五輪で活躍が期待される八村塁 (c)朝日新聞社
初の五輪で活躍が期待される八村塁 (c)朝日新聞社

 大男たちにコテンパンにやられ、コートを去る姿はもはや昔の話。ここにきてにわかに注目を集めるのが、45年ぶりの五輪出場に沸く男子バスケットボールだ。

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 東京五輪前の強化試合で、格上のハンガリー、ベルギー、フランスといった欧州勢を相次いで撃破し、いま勢いに乗る。

 前回出場した1976年モントリオール五輪では1勝6敗(1勝は対戦相手棄権の不戦勝)。国際舞台では長く苦汁を味わってきたが、その差は着実に埋まっている。

 チームの中心は米NBAで活躍する二人の選手だ。ひとりは八村塁(23)。2019年からNBAワシントン・ウィザーズで活躍する、押しも押されもせぬ日本の柱だ。

 もうひとりは、渡邊雄太(26)。日本人2人目のNBA選手として18年にデビューし、現在、トロント・ラプターズで出場機会を増やす。五輪代表では主将も務める。

 彼らの共通点は高さ。八村は203センチ、渡邊は206センチだ。

「世界ではリングの上での攻防が勝敗を決する。小柄で俊敏な日本人ならではの“ニンジャバスケ”では勝てないんです」

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秦正理

秦正理

ニュース週刊誌「AERA」記者。増刊「甲子園」の編集を週刊朝日時代から長年担当中。高校野球、バスケットボール、五輪など、スポーツを中心に増刊の編集にも携わっています。

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