皐月賞圧勝のエフフォーリア (JRA提供)
皐月賞圧勝のエフフォーリア (JRA提供)
(週刊朝日2021年6月4日号より)
(週刊朝日2021年6月4日号より)

 JRA春のG Iレースが人気だ。売り上げは前年比で大阪杯135%、桜花賞130%……。コロナ禍のもと、自宅で楽しむスポーツ観戦として定着したようだ。5月30日には競馬の祭典と呼ばれる日本ダービーが行われる。今年は馬券の妙味もありそうで、これを機に「初出走」してはどうか。

【一覧で見る】期待度が高い注目馬は?

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 コロナ禍でスポーツ観戦が難しい状況が続くなか、会員登録してインターネット投票(※)で馬券を買う人が急増中だ。4月3日から5月16日までの新規登録者数は、20万4636人にも及ぶ。このトレンドに乗り、馬券デビューをしたいと考えている人も多いのではないだろうか。

 30日に日本ダービー(東京競馬場・芝2400メートル)が行われる。今年は話題も豊富なうえ、後述のように馬券的妙味もあり、初心者がデビューするのに相応(ふさわ)しい舞台だ。

 日本ダービー(正式名称・東京優駿)は、イギリスで1780年に始まった3歳ナンバーワン決定レースを踏襲する形で、1932年に始まった。朝日新聞スポーツ部の有吉正徳記者が説明する。

「競走馬にとって、一生に一度の晴れ舞台。生産者の大半は4年後のダービーを考えて、牝馬にどの父を種付けするか決めるほど。日本では年に約8千頭が生産されますが、ここまで勝ち残った18頭だけが出走できるのです」

 今年の最有力馬は、4月18日の皐月賞(中山・芝2000メートル)で勝ったエフフォーリア。現在、4戦4勝。ダービーを制したなら、昨年のコントレイルに続き無敗のダービー馬となる。

 同馬の皐月賞は圧巻だった。2着との差は3馬身。平成以降、3馬身以上の差で勝った馬は2頭だけ。

「ナリタブライアンとオルフェーヴル。どちらも三冠馬です。3馬身も差をつけたわけですから、エフフォーリアは皐月賞で走った相手とは力が違います。東京競馬場での共同通信杯でも勝っていますし、そのとき4着に敗れた馬に乗っていたルメール騎手は『ダービーホースだよ』と絶賛していました」(有吉記者)

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