〝虎〟の快進撃は「春の夢」か「黄金期の始まり」か コロナ禍で阪神に有利な材料も (1/4) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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〝虎〟の快進撃は「春の夢」か「黄金期の始まり」か コロナ禍で阪神に有利な材料も

内田 快週刊朝日
打撃好調のサンズ/(c)朝日新聞

打撃好調のサンズ/(c)朝日新聞

フルスイングが魅力の佐藤輝明/(c)朝日新聞

フルスイングが魅力の佐藤輝明/(c)朝日新聞

「あかん阪神優勝してまう」。ツイッターを開けば、この言葉を見ない日はない。タイガースが3、4月を首位で駆け抜けた。新人・佐藤輝明の期待に違わぬ怪力ぶりに安定した投手陣――。ファンはやや困惑しながらも、16年ぶりの優勝に期待をふくらませる。

 (1)サトテル効果

 まず、断っておくと、近年の阪神は決して弱くはない。昨季は2位。一昨年は3位ながらクライマックス・シリーズでDeNAを破り、最終ステージまで進んでいる(巨人に完敗したが)。

 そのうえで、「今季の虎は違うぞ」とムードを一変させたのは、4球団競合の末、近大からドラフト1位で入団した佐藤輝明にほかならない。

 豪快なフルスイングで4月29日現在、チームトップタイの7本塁打を記録する。9日のDeNA戦では、横浜スタジアム右中間席の上にある「鳩サブレー」の看板を越える場外本塁打も放った。その一方で、リーグでダントツの43三振。まさに本塁打か三振かという打者だ。

 速球で執拗(しつよう)に胸元を攻められ、苦しんでもいるが、投手出身のあるチームスタッフはこう話す。

「投手からしたら、あれだけのフルスイングをされたら怖いですよ。かといって、新人に四球でもいいという配球は、プロのプライドからできないし」

 相手バッテリーは逃げるわけにはいかず、しかし、少しでも甘く入ればスタンドまで持っていかれる危険があるというわけだ。

 27日、佐藤輝は中日のエース・大野雄大から初対戦で本塁打を放った。その後の打席で四球。明らかなボール球だった。

「正直に言っておきますけど、力み倒しましたね。嫌でしたね」

 そう昨季の沢村賞左腕に言わしめた。

 「サトテル効果」は、周りにも伝播(でんぱ)している。

 宿敵巨人を相手に5本のアーチを東京ドームでたたき込んで打ち勝った20日、佐藤輝自身には本塁打は出なかった。だが、井上一樹ヘッドコーチは「佐藤輝はあれだけ三振をしても、あれだけ強く振る。空振りをしているけど、みんなは見ている。俺も振ろうぜという気持ちにさせているのかもと思う」。


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