【独占】村上春樹「国政は常に正しい判断ができるわけがない。うまくいかなかった後の対応に問題があったと思う」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

【独占】村上春樹「国政は常に正しい判断ができるわけがない。うまくいかなかった後の対応に問題があったと思う」

週刊朝日
2019年に村上JAMで朗読する村上春樹さん(TokyoTM提供)

2019年に村上JAMで朗読する村上春樹さん(TokyoTM提供)

 コロナ禍でも精力的に活動を続ける作家・村上春樹さん。本誌の単独インタビューで、コロナ禍の日本の政治、小説と音楽の関係性などについて語った。

 村上春樹と名コンビだった人物とは?

 DJを務めるTOKYO FM/JFN38局の全国放送のラジオ番組「村上RADIO」を通じ、「さて、なにが世界を救うだろう?」と問いかけた村上。コロナ禍で、どのように日々を過ごしていたのか。

「生活のリズムはコロナ以前も以後もそれほど変わりません。でも、新型コロナウイルスの感染拡大で社会そのものが大きく変化しました。僕の中のなにもかも変わりました。走りながら見る風景も、呼吸する空気も以前とは違います。それが今後の僕の作品にどんな変化をもたらすかは、今はなんとも言えませんけど」

 村上の眼に日本の政治はどう映っているのだろうか。

「コロナ禍によって、日本の政治の脆弱さが浮き彫りになりました。アベノマスクの配布も、Go Toもいい結果をもたらしたとはいえませんよね。ただ、政治家が間違うのはしかたがない、と僕は思ってるんです」

 では、政治の脆弱さはどこから来るのだろうか。

「国政にしても、地方行政にしても、常に正しい判断ができるわけがない。でも、僕はうまくいかなかった後の対応に問題があったと考えています。間違いはきちんと認めて次の政策を明確にアナウンスすれば、国民は不信感を持たなかったのではないでしょうか」

 コロナ禍でも、村上自身の活動は精力的だった。4月には『猫を棄てる』。7月には『一人称単数』。こうした自伝的エッセーと短編小説、さらにはマッカラーズ『心は孤独な狩人』など翻訳作品も相次いで出版した。そして、自宅のレコード棚から選曲する「村上RADIO」の放送も3年目に入った。

 コロナ禍にあっても、書き続け、音楽を聴き続け、常に新しいなにかを社会に提供してきた。

 デビュー以来、村上小説にはいつも音楽が流れている。作家・村上春樹にとって、音楽はどんな意味を持つのか。音楽への愛情は、村上文学になにをもたらしているのか。


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

続きを読む

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい