2020年はコロナ禍の巣ごもりが追い風となって、『愛の不時着』『梨泰院クラス』『サイコだけど大丈夫』など、Netflixで配信された韓流ドラマにドハマリする人が続出した。ヒョンビンやパク・ソジュン、キム・スヒョンら出演俳優たちの過去作をさかのぼるほど「韓流沼」にどっぷりハマった人もいたのでは?
次に何を見ればいいのか迷子になっている人にオススメしたいのが、「ウェブトゥーン(WEBTOON)」の人気作である。ウェブトゥーンとは、スマホで読める韓国発の縦スクロール式のカラーウェブ漫画のことで、詳しくは別記事(「『鬼滅の刃』に迫る勢い!急成長する韓国発のスマホ漫画『ウェブトゥーン』」)にて説明するとして、人気作から触れていきたい。
まずは、ドラマも大ヒットした『梨泰院クラス』。原作は同名のウェブトゥーン漫画だが、日本版は『六本木クラス』というタイトルになっていて、漫画配信サービス「ピッコマ」で読むことができる。
ところで、なぜ「梨泰院」でなく「六本木」なのだろうか?
「ピッコマ」ビジネス戦略室長の杉山由紀子さんは、『梨泰院クラス』が日本向けにローカライズされた経緯をこう話す。
「『六本木クラス』は、2017年12月の配信開始当初からの人気作です。当時、いかに日本の読者に楽しんでもらえるかを考えた際、まだ『梨泰院(イテウォン)』は、韓国通の人にはわかっても、現在ほど一般的には知られていなかったことが考慮されました。亡き父のため、逆境を乗り越えて大手飲食企業に挑むという復讐劇の中で、主人公が梨泰院に飲食店を出すのですが、梨泰院の外国人が多く飲み場も多い特徴から、日本における舞台としては六本木がふさわしいだろうということからこのタイトルにしました。原作は19年3月に完結。一般的に連載が終了すると読者も減りますが、20年に実写ドラマが話題になったことで、原作が再ブレイクする現象が起きています」