巨人・丸佳浩が「1人リーグ5連覇」を果たしても評価が今イチの理由 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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巨人・丸佳浩が「1人リーグ5連覇」を果たしても評価が今イチの理由

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梅宮昌宗週刊朝日
日本シリーズ第4戦の一回、一邪飛を打ち上げた巨人の丸佳浩=11月25日(C)朝日新聞社

日本シリーズ第4戦の一回、一邪飛を打ち上げた巨人の丸佳浩=11月25日(C)朝日新聞社

 セ・リーグ連覇を飾った巨人の原動力として丸佳浩の功績は大きい。広島で2016年からリーグ3連覇に輝き、18年オフに低迷していた巨人にフリーエージェント(FA)移籍。昨季から2年連続全試合出場でリーグ連覇に貢献した。

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 10月30日のヤクルト戦(東京ドーム)でリーグ優勝を決めた際は、優勝会見を行った原辰徳監督から、

「実は丸は骨折していたんですね。完全に治りきっていない。しかし、私に対してはまったく大丈夫だと。現実はかなりつらかったと思いますね」

 と驚きの事実が明かされた。チーム唯一の全120試合出場で打率2割8分4厘、27本塁打、77打点。責任感の強い男だからこそ成しえた「1人リーグ5連覇」だった。

 巨人ファンが丸の働きぶりを絶賛する声は多いが、一方で違った見方も少なくない。ネット上では、

「スランプに入ると長い。今年は開幕して1カ月以上調子が上がらず6番を打ったこともあった。数字ほどの貢献度は感じない」

「1人5連覇はしたけど、日本シリーズは全く打てていない。短期決戦に弱いのがね。ファンとして満足しているかと言えばうーんとなる」

 など辛辣(しんらつ)なコメントが見られた。

 スポーツ紙の遊軍記者はこう分析する。

「丸選手がいなければ、巨人はリーグ連覇できなかったでしょう。数字だけでなく、野球に対する姿勢は若手のお手本です。4番の岡本和真らに好影響を与えている。他球団から巨人にFA移籍して結果を残せず苦しむ選手が多い中、よく頑張っていますよ」

 と評価した上でこう続けた。

「気になるのは俊足巧打からパワーヒッターに進化しているスタイルの中で、全盛期に比べて脚力が明らかに落ちていること。中堅の守備で他の外野手とお見合いしたりする場面が何度か見られ、丸らしくない部分もあった。あとは日本シリーズですね。2年連続でソフトバンクに4連敗と屈辱的な負け方をしたので、ファンはリーグ優勝よりその悔しさのほうが強いのかもしれません」

 丸の持ち味は打撃だけではない。中堅の守備で13年から7年連続ゴールデングラブ賞を受賞していた。だが、今年は選出されなかった。

 前出の記者が語ったように、日本シリーズでも精彩を欠いた。ソフトバンクの強力投手陣に封じ込まれ、打率1割3分3厘、0本塁打、0打点。丸は昨年の日本シリーズでも打率7分7厘、0本塁打、1打点と苦しんだ。巨人担当の記者はこう話す。

「配球を読んで打つタイプなので、対戦の少ない投手はあまり得意でない部分があります。でも、今年の日本シリーズに限って言えば、岡本も打率7分7厘、坂本勇人も打率2割1分7厘と打てていません。丸ひとりに責任があるわけではないし、骨折してもシーズンに全試合出場してリーグ連覇に貢献したことを評価するべきでしょう」

 日本シリーズの4試合で評価が変わってしまうのは、常勝を義務付けられる巨人の主力打者としての宿命かもしれない。来季が5年契約の3年目。今オフはDeNAから同じ外野手の梶谷隆幸がFA移籍で加入した。今季は中堅を守っていた梶谷だが、来季は右翼に回る可能性が高い。一方で、

「梶谷を中堅にして、丸を打撃の負担の少ない左翼にコンバートした方がいいのでは」

 という声も聞かれる。中堅と左翼では見える風景や打球も全く違う。丸も中堅を長年守り続けたプライドがあるだろう。来年は「1人リーグ6連覇」と共に、「6度目の正直」で日本一を達成できるか。気迫を前面に出すタイプではないが、内に秘めた闘志は熱い。「短期決戦に弱い」というレッテルを払拭(ふっしょく)するためにも、打倒パ・リーグに最も燃えているのは丸かもしれない。(梅宮昌宗)

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