パ・リーグの2位に入ったロッテは、新型コロナウイルスの影響もあるだろうが、同じく高卒3年目の安田尚憲が4番を長らく務めた。特殊なシーズンで、優勝争いの中、何としても結果を残さなければいけない中で、何を感じ取っただろうか。まだCS、日本シリーズへの戦いは残っているが、ぜひこの経験を来年につなげてほしい。

 今年はレギュラーシーズン終了が1カ月以上遅れた。オフが短くなる分、野球選手にとっては、時間の使い方がより難しくなる。今の選手は本当にストイックで、その努力には頭が下がる思いである。だからこそ、時間の使い方を間違え、無駄が増えてしまうと、それは大きな差となってしまう。

 DeNAのラミレス監督が退任するなど、首脳陣が代わるチームもある。今は監督の起用一つでチーム成績が大きく変わってしまう時代。だからこそ、若き才能には常に目を光らせておきたいと強く思う。

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝

週刊朝日  2020年11月27日号

著者プロフィールを見る
東尾修

東尾修

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝。

東尾修の記事一覧はこちら